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M&A仲介会社のストライク調べ  事業承継・M&Aで20代経営者の約8割が税理士・会計士に相談

経営者がM&A(合併・買収)を検討するときの相談相手として依然として多いのは、「税理士・公認会計士」であることが分かった。これは、M&A仲介サービス大手のストライク(東京・千代田区、代表取締役社長=荒井邦彦)の調査で明らかになったもの。付加価値業務の提案が会計事務所ビジネスの課題になっているが、経営者のこうした期待値は、今後の会計事務所ビジネスの参考になりそうだ。

中小企業の経営者が、経営に関する相談相手に税理士や公認会計士を挙げることは以前から多かった。中小企業と年間を通じて顧問契約をする士業が少ないのと、記帳業務や決算申告など、企業の“お金”に関して深く係ることが多いからと考えられる。

事業承継やM&Aに関しても、中小企業の経営者が税理士や公認会計士に期待する部分は変わらないようだ。

ストライクでは昨年11月、7から11日にかけてインターネットを通じ、中小企業経営者に対して、年代別(20代~70代以上)の意識調査を実施。有効回答者数は311人だった。

質問では、中小企業経営者にM&Aを検討する際に誰に相談するかなどを聞いているが、38%の経営者が「税理士・公認会計士」と回答。全世代を通じて税理士・公認会計士が圧倒的なトップだった。

興味深いのが、20代の若手経営者の8割近くが「税理士・公認会計士」と回答しており、若い世代ほど、重要な経営判断につながる問題に関して、税理士・公認会計士に相談をしているものと予想される。

会計事務所業界では、この十数年、記帳代行業務から付加価値業務へのシフトが叫ばれているが、いわゆる経営コンサルティングについては、ストライクのアンケート結果からも経営者ニーズが十分あると推察され、展開の仕方によっては、これからの会計事務所業務の大きな柱になることが予想される。

ちなみに、全世代のアンケート結果では、2位が「弁護士」で9%。次いで「友人・知人」(9%)となっており、「銀行・信託銀行」は6%。「M&A仲介会社」との回答も4%にあった。一方、「商工会議所・事業引継ぎ支援センターなどの公的窓口」は僅か2%にとどまり、それほど多くの経営者が活用していない状況も浮き彫りになっている。

 

 

第一次ベビーブームの時期に生まれた「団塊の世代」の大量退職などを背景に、中小企業では事業をどのように次の世代に引き継いでいくかが深刻な課題となっている。この状況はしばらく続き、税理士・公認会計士にとってこの分野のサポートサービスは、会計事務所の重要な業務になると推察される。

人工知能(AI)によって奪われる仕事に会計事務所業務が上げられているが、経営者との親密かつ強い信用力を背景に、こうした経営判断につながる業務にシフトしていくことで、新たな会計事務所の役割・ビジネスが見えてくる。

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著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は一般社団法人租税調査研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャー、TAXジャーナリストとして活動。㈱ZEIKENメディアプラス代表取締役社長。
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