飲食店の成長にとって金融機関は重要なパートナーであり、どの金融機関と付き合うかによって成長スピードが大きく変わってきます。そこで、今回は前回に続き「金融機関の選び方」について紹介します。

自社の状況に合わせて適切な金融機関と付き合おう

飲食店の多店舗展開時の資金調達の流れは、創業時には日本政策金融公庫から融資を受け、営業が軌道に乗り2店舗目の店舗展開に着手する段階で、信用金庫や信用組合といった協同組織金融機関からの融資を受け、その後さらに基盤を固めながら複数地域に広域出店を目指す段階となったところで地方金融機関、第二地方金融機関を始めとする普通金融機関から融資を受けるパターンが一般的な流れとなります。メガバンクから融資を受けるのは会社の知名度、業歴、店舗数などの十分な実績を積んだタイミングになるでしょう。

<金融機関の種類と付き合うタイミング>

飲食店の成長を加速させる金融機関の付き合い方

開業後にまず付き合う金融機関としては、信用金庫や信用組合といった協同組織金融機関をお勧めします。信用金庫や信用組合は地域密着経営のため、地域情報に明るく、地元商店、個人事業主、地域中小企業の資金援助に積極的です。普通金融機関などに比べると、きめ細やかなサービス提供や気軽な相談相手としても期待できます。創業の段階で将来的の2店舗目の出店を見据え、最寄りの信用金庫、信用組合の支店にて口座を開設し、売上金の入金や業者支払、お給料の振込などに利用し、取引実績を作っておくことが有効です。

また営業規模・営業地域拡大に伴い、付き合う金融機関を増やす際には、資金効率や管理負担、今後の店舗戦略等を考慮の上、少なくとも3行から5行の自社にあった金融機関と付き合っておく方が良いでしょう。付き合う金融機関の数が増えれば、必要な資金を分散して調達することができますし、1つの金融機関に融資を断られたとしても他に付き合いのある金融機関があれば、その金融機関から融資を受けることも可能ですのでリスクヘッジにもなります。さらに、金融機関同士はライバル意識が強いため、どこかの金融機関が良い条件を提示すれば他の金融機関からさらに良い条件の提示があり、結果として好条件にて融資を受けられる事例もよくあります。

飲食店の財務戦略の基本は金融機関選びから!自社の状況に合わせて適切な金融機関と付き合っていくこと大切です。

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