大不況がやってくるかもしれない?中小企業はどう対応すべきか?
とはいえ、なかなかユニクロのようなパラダイムシフトを実現するのは難しいところです。それどころか、あらゆる経営者の目下の課題がコロナ不況とも言える現状でしょう。
飲食、旅行・宿泊、イベント関連の事業は言うに及ばず、その他の業種・業界でも早晩影響が出るだろうと思われます。私のところにも、ぼちぼちと「資金繰り対策」や、「リストラ」の相談が来ています。
読者の皆様の立場がさまざまであることを前提にしますが、私がリストラや事業の再構築の相談を受けた際に、一般的な見解として述べていることをご紹介します。
☑ビジネスの撤退(店舗や営業所の閉鎖、「選択と集中」による事業の取捨選択)は、早い方がいい
90年代の不況はこの決断のスピードが遅い企業が多くありました。一度でも「撤退」を考えたビジネスはリカバリーが難しく、たとえ景気が落ち着いたとしても業績が好転する可能性は極めて低いです。
「頑張ればなんとかなる」「持ちこたえられる」というのは幻想で、不採算事業の継続で利益は圧迫し続け、傷はますます深くなります。撤退の決断は早く、これは不況を乗り切る絶対条件であると考えます。
☑中小企業の人材戦略は「一律」ではなく「メリハリ」が重要
不況下では売上の増加や維持が見込まれないため、人件費を削減して利益を確保しようとする企業も頻出します。
その際、「一律に5%カット」「みんなで耐えよう」というやり方は、少なくとも中小企業は避けた方が良いでしょう。このやり方では「必要な人材」(優秀な人材)から辞めていってしまいます。
事業は未来に継続します。これからもビジネスを維持・拡大させるためには、それに必要な人材の流出を防ぐ必要があり、むしろ必要な人材の待遇を引き上げ「メリハリをつける」くらいのことを考えた方が良いかもしれません。
なお、ここで「中小企業では」とあるのは、大企業との給与水準の差が理由です。大企業は給与水準が、一般的に中小企業より高い傾向にあるため、給与の一律カットを行ったとしても人材が流出する可能性は低いと考えています。
経営はマラソン。朝の来ない夜はない
日本では人員削減のことを「リストラ」と呼称しますが、本来の意味のリストラはリストラクチャリング、事業の「再構築」を意味します。人員削減や不採算部門の撤退といったコストカットだけではなく、成長分野へ進出することも合わせて、事業全体を再構築していくものです。
不況の足音が聞こえる今は、この事業の再構築の絶好のチャンスと捉えることもできます。不採算事業を切り離し、新しい事業領域へチャレンジする。そのチャレンジにはメリハリをつけた戦略によって選んだ人材を起用し、新しい商品やメニューの開発を行う。
不況によって事業がいったん縮むかもしれませんが、経営はマラソンのようなものでこの先も長く走り続けることが必要です。朝の来ない夜はない、と言われるようにいつかは必ず抜けるのが不況のトンネルでもあります。
不況を乗り切り、事業をこれからも維持・成長し続けるための考え方のヒントをご紹介しましたが、ポイントとして下記の5つです。
<中村流 不況に立ち向かう方法>
・事業の撤退は早いほうがいい
・長期的に考えて経営判断を行い、短絡的な判断は避ける
・優秀な人材を残すことこそが企業の競争力の源泉になる
・不況を「チャンス」と捉えて事業や戦略の構築に挑む
・トレードオフの実現を目指すことはマネジメントの本質であり、究極の理想である
マネジメントについて今回は書いてきましたが、ご自身の「キャリア」形成でも参考にしていただけると幸いです。では、また次回お会いしましょう。
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