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新米経理必見!3分でわかる業務手順 第1回「法人税」

「バックオフィス複業マンの経理実務コラム」の連載がスタート!初回の今回は、法人税についてご紹介します。

会社にかかる税金は、主に下記7種類が代表的ではないでしょうか。なお、今回は、中小企業をモデルにしています。

今回はそのうち、法人税等にスポットを当てて説明していきます。

法人税等

法人税等は幅の広い概念で、法人税、法人住民税、法人事業税、地方法人税の総称です。それぞれの特徴、税率を見ていきましょう。

①法人税

法人税は、法人の所得に課税される税金です。所得は会計上の税引前利益とニアイコールの関係で、会計上の利益にいくつか調整を行って金額を導き出します。税率は下記のとおりです。

例えば、500万円の所得を出した年は、税金は500万円*15%で、75万円ということになります。

②法人住民税

法人住民税は、私たち個人が日々支払義務を追っている住民税の法人版で、所得があるなしにかかわらず課税される「均等割」の部分と、法人税の額に応じて課税される「法人税割」に分かれます。

(1)均等割

均等割は、資本金等の額、ならびに従業員数によって金額が変動します。東京23区に本店があり、支店がない中小企業を例に見ていきましょう(以下同様)。

ここでポイントは均等割は所得(利益とニアイコール)に関わらず発生することです。赤字でも、均等割だけは発生することを抑えておきましょう。

(2)法人税割

法人税割は、法人税に一定税率を掛けて計算します。資本金額や法人税額によって税率が異なるため整理していきましょう。

また、適用年度によって、税率が異なりますので、下記表を合わせてご参照ください。後述する地方法人税の税率上昇により、法人税割の税率は減少しました。

※平成26年9月以前は、税率が異なりましたが、ここでは割愛します。

③法人事業税

法人事業税は、法人の所得に課税される税金です。税率は下記のとおりです(東京都の税率)。

例えば、令和元年10月1日以降開始する年度で、500万の所得を出した年は、税金は500万*5.3%で、26.5万円ということになります。

なお、各自治体により税率が異なったり、税率が定期的に変更されたりしますので、必ず最新の情報を調べるようにしましょう。

④地方法人税

地方法人税は、法人税額に対し税率かけて計算します。対象年度によって税率が異なるため、気をつけましょう。

法人税等の納税時期

会社は上記4種の法人税等を計算し、納税することになります。法人税等の納税が発生する場合は、決算月から2ヶ月以内に納税します。なお、納税期日が休日の場合は翌営業日が納付期日となりますので、資金繰り等の際に考慮するようにしましょう。

法人税等の中間申告、納付

原則として、前年の法人税額が20万円を超える場合、翌年の中間申告、納付が必要になります。中間納付は、年度末の法人税の前払いであり、年度末の確定法人税が、中間納付額を下回る場合には、当該金額が還付されます。

中間申告方法は予定申告と仮決算方式の2通り存在します。なお、中間申告・納付は、先述の通り、年度末の法人税の前払いのため、どちらの方法を取っても、年度末の法人税額は同額になります(年度末に精算される)。

①予定申告

予定申告は前期の法人税額の半額を中間納税する方法です。税務署等から金額の記載がある納付書が送られてきて、納付が完了次第、申告したとみなされます。なお、市区町村によっては金額記載がされずに納付書が届くことがあります。その際には市区町村に問合せを行ったり、税理士さんと連携して納付額を確認しましょう。

②仮決算方式

会計期間の中間地点で、仮決算を行い、本決算と同様、納税計算を行う方法です。例えば、前年が黒字、今年の上半期が赤字のケースでは、一時的な納税資金メリットがありますね。なお、仮決算方式で計算した税額が、予定申告方式で計算した税額を超える場合は、仮決算方式を採用できないことに注意しましょう。また、仮決算方式を採用する場合は、本決算に準ずるかたちになるので、決算処理や、税務調整も必要となります。税理士に依頼すると、本決算と変わらない報酬が発生することもあるため、費用対効果を意識して選択を行いましょう。

法人税等の電子納税

法人税等を電子申告した後、一定の手続きを行うと、電子納税に必要な番号が発行されます(この辺は税理士さんの業務ですね)。pay-easy対応のネットバンクないしATMで当該番号を入力すると、即時納税が可能です。納税時期は銀行窓口が混雑することが多いので、積極的に電子納税を活用するようにしましょう。

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著者: 篠原泰之

バックオフィス複業マン

1990年生まれ。東京都出身。スタートアップで経営管理業務に従事する傍ら、管理部門構築支援や事業計画策定、執筆活動など、財務経理を軸に幅広く活動している。日商簿記1級保有。

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