国税OB税理士が監修。公認会計士・税理士・会計事務所・企業経理担当、税金・会計に関わる“会計人”がいま必要な情報をお届けします!

KaikeiZine

注目キーワード

税でコロナ対策支援!国と地方の主な対策

4/30に施行された「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律」(新型コロナ税特法)により、税金によるコロナ対策が実現化しました。大きなもので納税猶予がありますが、それ以外の税関連のコロナ対策についてまとめました。

【国税】

  • ●住宅ローン減税

住宅ローン減税は、今だけの特例措置として2020年12月末までに契約し入居すれば税額控除を13年間受けられます。しかし、今般の情勢から12月末までに完成して入居できるのかは未知数となっており、入居要件が緩和されました。

新たな要件は以下の通りです。

<対象となる要件>

(1)2020年12月末に遅れても、以下の要件を満たしていれば減税対象

①契約期限の要件

  • ・注文住宅の新築の場合…2020年9月末
  • ・分譲住宅・既存住宅の取得、増改築等をする場合…2020年11月末

②入居が遅れた理由の要件

  • ・入居の遅れが新型コロナウイルス感染症の影響であること

(2)既存住宅取得した際の住宅ローン減税の入居期限要件(取得の日から6カ月以内)について、以下の要件を満たしていれば減税対象

①契約期限の要件

  • ・既存住宅取得の日から5カ月後までに契約した
  • ・関連税制法案の施工の日から2カ月後までに契約した

②入居が遅れた理由の要件

  • ・入居の遅れが新型コロナウイルス感染症の影響であること

ただし契約を期日までに済ませることに変わりがなく、入居が遅れた場合には家賃と住宅ローンの二重払いが発生してしまうだけに、わざと遅らせて入居することの利点はあまりありません。

住宅展示場の一時閉鎖なども相次ぎ、また不動産価格の大きな下落も見られないことからなかなか家を建てるという高額な買い物をするような情勢にはありませんが、今新築を考えているが年末までに完成するか分からないなどといった方には朗報と言えるでしょう。

  • ●寄附金控除

中止された文化芸術・スポーツイベントについてチケットの払い戻しを受けないことで、その金額分(上限20万円)だけの寄附金控除を受けられるというものです。

寄附金控除は基本的に所得控除(収入を少なくすることで所得税額が少なくなる)であり、特別に認められたものだけ税額控除(所得税から直接寄附額が差し引かれるため、所得控除より得)となりますが、この特例を使うことで税額控除の適用を受けることができるようになります。

2021年の確定申告の際、

  • ・指定行事認定証明書
  • ・払戻請求権放棄証明書

を添付する必要がありますが、証明書を受けるための仮申請が以下webページで5/1から始まっています。

▶チケット寄附税制に関するイベント仮申請ページ

  • ●印紙税の非課税

新型コロナウイルス対策で政策金融公庫など政府系金融機関や、民間の金融機関で各種特別貸付けが用意されていますが、この契約書については印紙税が非課税となります。

すでに納付している場合は、「印紙税過誤納確認申請書」を税務署に提出し、税務署長の過誤納確認を受けることにより、その納付された印紙税額に相当する金額の還付を受けることができます。

  • ●消費税の課税選択

新型コロナウイルスの影響を受けた事業者は、課税期間の開始後でも、課税事業者を選択する(またはやめる)ことができるようになりました。

このことで、非課税事業者を選択していたものの売上が減り仕入の方が大きくなり消費税の還付を受けられそうなので課税事業者を選択する、という判断をすることができます。

なお、課税事業者の選択をやめる場合であっても、納税義務が免除される事業者は、その課税期間の基準期間(法人は前々事業年度、個人事業者は前々年)における課税売上高が 1,000 万円以下の事業者等です。課税売上高が1000万円を超える事業者が課税事業者をやめることで非課税事業者になれる特例、というわけではありません。

本特例により課税事業者を選択する(又はやめる)場合、2年間の継続適用要件等が適用されないのも大きな特徴です。通常一度選択すると2年間は継続しないといけないのでよく考える必要がありましたが、本特例により課税事業者を選択した課税期間の翌課税期間において、課税事業者の選択をやめることも可能です。

<対象となる事業者>

新型コロナウイルス感染症等の影響で、2020年2月1日から2021年1月 31 日までの間のうち任意の1か月以上の期間の事業としての収入が、 著しく減少(前年同期比おおむね50%以上)している事業者

<対象となる要件>

特例の承認を受けようとする場合、原則として、特定課税期間の確定申告期限までに、承認申請書を税務署に提出

1 2
ページ先頭へ