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バックオフィス複業マンの経理実務コラム 第14回「経理の役割や経理業務の流れ②」

前回に引き続き、経理の役割と、経理業務の流れについてお話していきます。経理の全体の流れを理解して、業務に取り組むようにしましょう。

経理業務の流れ

③年次の経理業務

年次の経理業務としては、決算作業、税務申告、監査対応、法定調書作成、実地棚卸、予算作成などがあります。

・決算作業

会社は1年に1回、決算日を迎え、次項の税務申告を行う必要があります。売上、経費、預金取引など、1年間の全ての取引の正当性を見直し、数字を締める作業を行います。

・税務申告

決算作業で締まった数字(業績)を元に、税金計算を行い、税務署や都税事務所等に申告を行います。内容が複雑なため、多くの会社で、税理士に業務を委託しています。

・監査対応

上場企業や上場準備企業については、株主や債権者保護の観点から、決算の数値が正しいか、監査法人や監査役のチェックが入ります(他にも監査が入っている会社はあります)。具体的には、取引額が大きい取引の証憑や月次の利益率に異常値がないかなどを確認します。

・法定調書

一定の要件を満たす支払いについては、法定調書を発行する必要があります。具体的には、給与支払いを証明する源泉徴収票、報酬支払いを証明する支払調書などです。個人宛に発行した後、それをサマリーした法定調書合計表と各法定調書を税務署に提出します。

・実地棚卸

過去購入した資産や、在庫資産について実地棚卸を行います。差異が生じた場合は実際ある資産の量に変更し、会計処理も合わせて行います。

・予算作成

次年度以降の予算作成を行います。通常2.3年分の予算を中長期計画として作成します。予算を立てておくことで、実績値との比較ができ、目標になぜ満たなかったかを深く分析することができます。

 

広義な経理業務の紹介

最後に、広義な経理業務として、純粋な経理業務と言えないものの、多くの経理担当者が行っている業務を紹介していきます。

・労務業務

毎月の給与計算や、社会保険手続き、入退社手続きを行います。年末には、年末調整業務、給与支払報告書の提出が控えます。通常、顧問社労士さんと連携し、業務に取り組むことが多いと思います。

・法務業務

契約書のリーガルチェックや、株主総会運営を行います。重要な契約締結時には、顧問弁護士などと連携し、自社に不利にならないよう、契約を締結する必要があります。株主総会は、年に1回開催する必要があり、招集通知や使用資料の作成を行います。

・インフラ業務

PCやサーバー、会社支給携帯の準備、管理を行います。システムの初期設定や、アップデート時に社員から問い合わせが増える傾向にあり、マニュアルやQ&Aを整備することが大切です。

・総務業務

備品の管理や、郵送業務、オフィス賃貸、社員旅行など、他部門に当てはまらない業務を総じて、総務業務と呼びます。突発的かつスポット依頼が多いです。

 

広義な経理業務は、バックオフィス全般、多岐に渡っていることがわかります。バックオフィスが1人体制の会社は上記に挙げた業務を1人で回している会社も多いようです。マルチタスクとなるケースも多々あると思いますが、各タスク目的とゴールを明確にし、取り組むよう心がけましょう。

 

おわりに

ここまで、経理の役割と経理業務の流れについて紹介してきました。経理業務は幅広く、多岐に渡りますので初めて実務に従事する際は覚えることが多くて大変でしょう。一方で、毎月、毎年ルーティンで回る業務が多いため、一度覚えてしまえば、年々作業は効率化できるようになります。経理の役割や一連の流れを時々見直して、経理業務に従事するようにしましょう。


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著者: 篠原泰之

バックオフィス複業マン

1990年生まれ。東京都出身。スタートアップで経営管理業務に従事する傍ら、管理部門構築支援や事業計画策定、執筆活動など、財務経理を軸に幅広く活動している。日商簿記1級保有。

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