3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングと比べると、取引先の承諾が必要な点、取引先からファクタリング会社に直接支払われる点が異なります。ファクタリング会社にとってリスクが少ない方法になりますが、利用する会社にとっては取引先の同意を得る必要があるため、利用にあたってのハードルが高くなります。
3社間ファクタリングの主なメリット・デメリットは次のようなものがあります。
メリット
・手数料が2社間ファクタリングに比べると低く抑えられます。手数料は会社によって異なりますが、売掛債権の5%前後となるようです。
・2社間ファクタリングに比べるとファクタリング会社のリスクが少ないため、比較すると審査に通りやすくなります。
デメリット
・取引先の同意を得る必要がありますので、資金繰りが危ないと受け取られることもありえます。その際は、今後の取引関係に影響が生じるかもしれません。そもそも、取引先によってはファクタリングの利用を受け付けてもらえない可能性もあります。
・2社間ファクタリングに比べると、手続きの手間がかかります。
■ファクタリングの注意点
ファクタリングのサービスを提供している会社は多くありますが、貸金業登録を受けていない事業者が高額な手数料を要求するなどの事例が発生しています。金融庁からも次のようにファクタリングに関しての注意喚起がなされています。
事業者向けファクタリングに関する注意喚起
https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
ファクタリングの利用を検討するときは時間的な猶予があまりないかもしれませんが、複数の事業者に問い合わせをするなど、注意を払っていただいた方がよいでしょう。
ファクタリングは、売掛債権があり入金される予定があるものの、その前に現金化したいというニーズに対応するものと言えます。中長期的な資金調達は融資などで行い、ファクタリングは一時的な資金調達として位置付けるのがよいと思います。