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コロナ禍の資金繰り対策!青色申告なら繰戻還付を検討しよう

2回目の緊急事態宣言が発出されました。個人事業主の多くは、今もお金のやりくりに悩みつつ、3月15日までの確定申告の作業に追われていることと思います。この確定申告でちょっと工夫すれば、資金繰りがラクになるかもしれません。

■繰戻還付とは「今年の赤字を前年の黒字と相殺して還付してもらうこと」

繰戻還付とは、今年生じた赤字をその前の年の黒字と相殺し、前年分として納めた所得税の一部を還付してもらうことです。青色申告をしている人だけができます。

  • ●「繰越控除」以外にも「繰戻還付」ができる

個人事業を営んだり、賃貸アパートからの家賃収入があったりする人は青色申告を行っている人が少なくありません。青色申告には様々なメリットがあるからです。その1つが「発生した損失を翌年以後3年間繰り越せる」というものです。ただ、実は前年に繰り戻してすでに生じている所得と相殺することもできます。これを「純損失の繰り戻し」といいます。

今年生じた赤字を前年の黒字と相殺すれば、前年の所得がその分小さくなります。所得が小さくなるということは、本来納めるべき税金ももっと少なくていいということです。結果、納め過ぎた税金の還付を受けることができます。

  • ●コロナ禍で赤字になったなら検討すべし

「コロナ以前は活況だったのに、緊急事態宣言後に営業自粛してから一気に赤字に落ち込んだ」という事業主は多いでしょう。特に旅行業や飲食店、観光に伴う小売店などは痛手が大きいはずです。様々な助成金や給付金が支給されても、なお赤字が埋まらない人もいるかと思います。このような事業主のうち、「令和2年分が赤字、令和元年分が黒字」という人は、繰戻還付の申請をすれば税金の一部が戻ってきます。

また、中には昨年中に廃業した人もいるかもしれません。このような人も「令和元年が赤字で平成30年が黒字」なら繰戻還付の申請ができます。

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