今年はコロナ禍で小規模事業者持続化補助金のコロナ特別枠が注目されました。本来、第4次募集で締め切るはずでしたが、現在、第5次募集が行われています。最後の募集にあたり、今一度内容をおさらいしましょう。

■前回の採択率は34%と低下…12月10日〆切分がコロナ枠最後

新型コロナウイルス感染症の影響で経済が落ち込む中、国の給付金・助成金・補助金に注目が集まりました。小規模事業者持続化補助金もその一つです。

小規模事業者持続化補助金は小規模事業者を対象とした、事業の持続・継続や発展のための補助金です。以前から存在していましたが、今年2月以降のコロナ禍拡大に伴い、「コロナ特別枠」が設けられました。

このコロナ特別枠の特徴は、通常枠より条件が緩和されている点と補助額が高い点の2つです。そのせいか、多くの事業者が次々と申請をし、第2次募集までは80%超の高い採択率をマークしました。しかし第3次募集では予算が限界を迎えたのか、はたまた審査が厳しくなったのか、採択率は一気に34%弱に落ち込みました。

そして今、コロナ枠は第5次募集が行われています。本来10月2日〆切の第4次募集で終わるはずだったのですが、コロナ禍が落ち着かない現状を鑑み、特別に設けられたようです。今回がコロナ枠最後のチャンスとなります。

■何が違う?コロナ特別枠の強み

補助金制度は他にもあるにもかかわらず、なぜ小規模事業者持続化補助金、しかもコロナ枠が特に注目されるのでしょうか。ここで、その強みを見ていきましょう。

●小規模事業者が対象

この補助金制度は通常枠・コロナ枠ともに小規模事業者が対象です。具体的には次のようになっています。なお、この補助金はNPO法人も要件を満たせば申請できます。

  • ・商業・サービス業(宿泊・娯楽業を除く)…常時使用する従業員数が5人以下
  • ・宿泊業・娯楽業…常時使用する従業員数が20人以下
  • ・製造業など…常時使用する従業員数が20人以下

他の補助金は事業内容が限定されていたり、昇給の要件が設けられていたりしてハードルが高いものです。それにひきかえ、小規模事業者持続化補助金はスモールビジネスでも申請できます。その敷居の低さが申請者の殺到につながったのかもしれません。