小規模な企業や個人事業主などが金融機関から借入をしようという時、どのように話を進めていけばよいか難しく感じるかもしれません。また、融資を受けるにあたって、今後の経営についての相談をしたいというニーズもあります。そのようなときに活用できる「マル経融資」についてご紹介します。

■マル経融資の概要・特徴

マル経融資は、日本政策金融公庫が設けている融資制度で、正式名称は「小規模事業者経営改善資金融資制度」と言うものです。

その名の通り、小規模事業者を対象にしている制度であり、小規模事業者とは従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の法人・個人事業主となります。

この融資の対象者として、他に次のような要件があります。

  • ・商工会議所や商工会の経営指導を受けていること(原則6カ月以上)
  • ・1年以上、同一地区内で事業を行っていること

マル経融資の大きな特徴として、商工会議所や商工会の経営指導を受けていることという要件があります。経営改善に取り組んでいる事業者が、無担保・無保証人・低金利で受けられる制度と言えます。

・マル経融資の融資条件

  • 融資限度額:2千万円
  • 返済期間:運転資金7年以内、設備資金10年以内
  • (据置期間:運転資金1年以内、設備資金2年以内)
  • 利率:執筆時点では1.21%
  • 担保・保証人:無担保・無保証人

法人の場合、代表者保証も不要となります。

法人で融資を受けようとするとき、代表者の個人保証を求められるケースがほとんどでしょう。代表者保証が不要な点は、マル経融資の大きな利点です。