小規模事業者持続化補助金は、個人事業主や小規模事業者が販路開拓などの取り組みをする際の経費を支援するものです。通年で何回か締め切りを設けて募集されておりますが、制度内容は募集回によって若干変わります。そこで、小規模事業者持続化補助金の最新情報をご紹介します。
小規模事業者持続化補助金には大きく分けて、「一般型」と「低感染リスク型ビジネス枠」の2つがあります。低感染リスク型ビジネス枠は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行う事業を支援するものです。
それぞれについて、執筆時点の公募要領をもとに、最新の制度内容を見ていきます。
■補助金額、補助率
〇一般型
・補助上限額 :50万円
・補助率 :2/3
なお、2020年1月以降の創業で条件に合致する場合、補助上限額は100万円になります。
〇低感染リスク型ビジネス枠
・補助上限額 :100万円
・補助率 :3/4
■対象事業
○一般型
小規模事業者の地道な販路開拓の取組が対象となります。加えて、販路開拓の取組と合わせて行う業務効率化のための取組も対象となります。
<補助対象となり得る販路開拓の取組事例>
- ・新商品を陳列するための棚の購入
- ・新たな販促用チラシの作成、送付
- ・新たな販促用PR(マスコミ媒体での広告、ウェブサイトでの広告)
- ・新たな販促品の調達、配布
- ・ネット販売システムの構築
- ・国内外の展示会、見本市への出展、商談会への参加
- ・新商品の開発
- ・新商品の開発にあたって必要な図書の購入
- ・新たな販促用チラシのポスティング
- ・国内外での商品㏚イベントの実施
- ・ブランディングの専門家から新商品開発に向けた指導、助言
- ・新商品開発にともなう成分分析の依頼
- ・店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良、飲食店の店舗改修を含む。)
<補助対象となり得る業務効率化の取組事例>
- ・業務改善の専門家からの指導、助言による長時間労働の削減
- ・従業員の作業導線の確保や整理スペースの導入のための店舗改装
- ・新たに倉庫管理システムのソフトウェアを購入し、配送業務を効率化する
- ・新たに労務管理システムのソフトウェアを購入し、人事・給与管理業務を効率化する
- ・新たに POS レジソフトウェアを購入し、売上管理業務を効率化する
- ・新たに経理・会計ソフトウェアを購入し、決算業務を効率化する
○低感染リスク型ビジネス枠
ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に取り組み、感染拡大防止と事業継続を両立させるための対人接触機会の減少に資する前向きな投資を行う事業を対象としています。
対人接触機会を減らす取組として、次の例が挙げられています。
<同じスペースにいるお客さんや従業員同士の人数や直接会う機会を今までより減らす>
- ・大部屋から個室に(店舗改装、個室ボックスなど)
- ・ネット予約でお客さんの出入りを調整
- ・新しい機械で3人作業から2人作業に
<お客さんと従業員の直接的な接点を減らす>
- ・注文をタッチパネルにして、店員を呼ぶ機会を減らす
- ・セルフレジ、キャッシュレス
- ・セルフチェックイン機械、券売機
<会いに行く/集まる回数を減らす>
- ・テレワークのためのシステム導入や開発
- ・WEB会議ツール(カウンセリング、商談)
- ・オンライン化(イベント開催、WEB見積り、電子契約)
<お店以外でお客さん対応>
- ・店舗販売から移動販売、デリバリー、テイクアウト、自動販売機
- ・インターネットで商品販売、サービス提供