皆さん、こんにちは。新しい内閣が発足し、また先の衆院選では与野党ともに大物議員が相次いで落選するという、まさに「リーダーが変わる」という局面を目の当たりにしました。前回のコラム(リーダー論‐成果を上げるリーダーが心得ることとは)では、リーダーが部下の可能性に蓋をしてしまうこともある、と述べました。新しい政治のリーダーたちは、私たちの可能性をどのように拡げて(?)くれるのでしょうか!さて話が大きくなりましたが、幼稚園や小学校の「班長さん」に始まり、誰しも一度は“リーダー”としての役割を果たしてきたのではないでしょうか。人が2人以上集まれば、積極性があるとか、発言力や行動力があるとかでおのずとそのグループを牽引する人が出てきます。それがまさにリーダーです。「上司・部下」といった仰々しいものだけではなく、リーダーとは非常に身近な存在です。今回はリーダーについて少し深掘りし、部下との関係性について見てみましょう。
“頑張る”リーダーは三流
「リーダーは頑張ってはいけない」、これがまず今日の1つ目のテーマです。
正確に言うと「頑張り過ぎてはいけない」、分かりやすく言うと「一人で頑張ってはいけない」ということです。
みなさんはこんな“頑張り過ぎるリーダーあるある“に陥っていませんか?
- 頑張るから忙しい
- 業務が集中してしまう
- 一方で、会社から残業削減を要求される
- 抱えきれない量の仕事を抱えてしまう
- 部下との会話が減り、パソコンを向いている時間が増えていく
- 部下との会話が「業務の指示・確認」のみになる
- 明るい職場の雰囲気を作り出せない
これらの結果、部下のやる気や主体性、成長のチャンスを奪ってしまう。
自分自身が“燃え尽き症候群”になってしまう危険性も大いにありますね・・・。良い事は一つもないです。
つまり問題は、“一人で”頑張り過ぎていることです。
もっと部下やメンバーに頼ってもいいはずです。
さらには、この世の中、時短の要請は厳しくなる一方ですから、もはや部下に任せるしかないのです。
リーダーには「任せる力」が不可欠
「仕方ないだろ!」という怒りにも似た声が聞こえてきますね。
仕事ができる人がリーダーに抜擢されるわけで、また仕事ができる人のところに仕事はどんどん流れてくるのは世の常です(むしろ、仕事を任されることにリーダーは喜びを感じるものではないでしょうか?)。
成果を期待されている中で、スキルが足りず経験が浅い部下には任せられない、私がやるしかない。
そう考える気持ちはとても理解できます。
ですが、よく考えてみてください。
実態は部下のスキル不足で任せられない、のではなく「自分がやったほうがベターだと思っている」。あるいは「自分の存在感が薄くなる」から「任せられない」のではなく「任せたくない」が本音ではないでしょうか?
部下はリーダーから見ると常にスキルや経験が不足しています。部下とはどんな組織であってもそういうものです。
だからこそ、リーダーは「部下の能力」を「活かし」「成長させること」を仕事にしないといけませんね!
三流のリーダーから脱するために必要なことは「任せること」。
こう考えると割に合わないリーダーの立場も、少しは気持ちが楽になりませんか?
それでも、忙しい。プレイヤーとして一流の自負を持っているから部下には任せられない。部下を育てる暇なんてない。
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