大成功を収めたビジネスの多くが、何気ない質問、つまり「問い」から生み出されています。第26回【儲けのしくみ】ビジネスモデル構築の極意は、16種類にも及ぶ「問い」の最終回です。
第24回からご紹介してきた16種類の問いは以下のようなものでした。

前回は「空間」までご紹介しました。
今回は10番目の「主体」から残り7つについて順にご紹介しましょう。
① 主体
主体とは、自覚や意志に基づいて行動するものを意味します。
ビジネスに置き換えると、その商品やサービスを利用する「顧客」、部材や作業を提供する外部の「パートナー」、そして自社が提供する「運営機能」がそれぞれの主体になっています。
- ・このサービスを利用するのは誰なのか?
- ・誰がこの完成形を提供するのか?
- ・(今は別だが)これ以外に誰が当てはまるだろうか?
といった問いを立てることができます。
例えば、今や一市場化しつつある、「男性向け化粧品」。
化粧品と言えば、=若い女性というステレオタイプを打ち壊さなければこの発想にはつながりません。
② 様態
その商品やサービスの形や形式のことを指しています。
問いに置き換えると、
- ・その商品やサービスはどのような形をしているのか?
- ・なぜ、その形をしているのか?
となります。
これらの問いは、今ある商品やサービスのデザインや機能を変化させる可能性を開いてくれます。
例えば、クラウドファンディングの雄である「Makuake」https://www.makuake.com/には、機能性とともに新しいデザインのプロダクトがあふれています。
ポイントは、それらがこれまでになかったものではないという点です。
例えば、包丁やポータブル電源、扇風機や文具のノートなど、すでに身の回りにあるものばかりです。
身の回りにあって、日ごろその存在感がすっかり薄れているモノやサービスにこの問いを当ててみることで意外な可能性を引き出してくれるかもしれません。
③ 方法
- ・それはどうやって実現しているのか?
- ・なぜ、その方法なのか?
- ・これ以外の方法ではどうだろうか?
この問いは、当コラムの第10回「提供形態」https://kaikeizine.jp/article/17723/でご紹介した、13種類のビジネス形態に当てはまります。

例えば、今は「修理」という形態で提供されているが、果たしてこれ以外の方法ではどうだろうか?
と問うことで、別の可能性を探し当てることに繋がります。