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昨年度の主な補助金の採択率の傾向について

4月から新しい年度がはじまりました。ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金は、特別枠の変更などはありますが、それぞれ今年度も公募がはじまっております。昨年度のこれらの補助金の採択率と傾向をまとめますので、補助金の申請にあたって参考にしてください。

■ものづくり補助金の採択率と傾向

昨年度のものづくり補助金の採択率の推移を見ると次のようになっています。

これを見ると、1次公募では60%以上の採択率でしたが、回を重ねるごとに応募数は増えている一方で、採択率は下がっていっていきました。特に、2次から3次にかけての採択率の減少が大きくなっています。4次公募では採択率は30%ほどまでに低下しました。

2次公募以降では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者に対して補助率の引き上げなどがなされるコロナ特別枠が設けられていました。通常枠とコロナ特別枠の内訳を見ると次のようになります。

特別枠で不採択となった場合、通常枠で再審査される制度がありましたので、それが「特別枠申請から通常枠」に該当します。特別枠の採択率は、この通常枠で再審査されて採択されたものも含めて計算しています。

通常枠の採択率は、3次・4次では20%程度となっており、狭き門になっていたことが分かります。

2次以降の特別枠と通常枠の応募数・採択率を合計すると次のようになります。

特別枠の方が通常枠よりも採択率が20%ほど高くなっています。特別枠での申請がかなり有利であったことが分かります。

また、ものづくり補助金のコロナ特別枠は終了しておりますが、それに代わり5次募集から「低感染リスク型ビジネス枠」という新しい特別枠が設けられました。これは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、ビジネスモデルの転換に向けた投資を行う事業者に対して、補助率の引き上げなどがなされるものです。

5次募集の採択率は次のようになっています。

3次・4次募集に比べて応募数が減っていますが、採択率は上昇しています。新しい特別枠である低感染リスク型ビジネス枠と通常枠の内訳は次のとおりです。

通常枠の応募数は前回と大きく変わっていませんが、新しい特別枠の応募数は前回に比べてかなり減っています。新しい制度の情報を得て、最初の締め切りまでに準備して申請をするのは、一定のハードルがあります。

採択率は、コロナ特別枠の時ほどの差異はありませんが、「低感染リスク型ビジネス枠」の方が通常枠よりも高くなっています。

当然のことかもしれませんが、特別枠に該当するのであれば特別枠で申請した方が、採択可能性において有利に働くことが期待できます。また、回数を重ねるほど採択率が低くなる傾向がありますので、早めに申請した方がよいでしょう。もし不採択となっても再度応募することができますので、申請するにも労力はかかりますが、思い切ってチャレンジするのも1つの選択肢です。

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