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自分の名前で勝負ができる”税理士さん”になりたい。一人の高校生が夢を叶え、独立をするまでの道のり。【税理士・西山優一郎氏】

今回、話を伺ったのは神奈川県川崎市にて独立開業をしている税理士・西山優一郎氏。独立して3年、すでに10名近くのスタッフを抱える実力派会計人だ。現在、顧問先もスタッフも増加をし続けていると話す西山氏だが、独立当初は月の売上が数万円だったこともあり苦しい時期があったと語る。今回は西山氏の独立に至るまでのキャリアと事務所が拡大をしていったその理由、そして今後の展望に迫ります。(取材・撮影:レックスアドバイザーズ 市川)

頑固おやじだった祖父が頼りにしていた“税理士さん”の存在

税理士を目指したきっかけを教えてください。

西山:祖父母が小さな会社を経営していたのですが、祖父は俗にいう頑固おやじ。家族の言うことなど絶対に聞かないような人でした。しかしその祖父が唯一素直に言うことを聞いていたのが担当の税理士の方で、何か疑問があれば「税理士さんに聞いてみよう」と常々言っていたほど信頼していたのです。この祖父のことを言い聞かせられる”税理士さん”は、一体どんな人なんだろうと思っていました。

また、我が家は他にも不動産業をしていており、いろいろな会社から電話が掛かってきました。多くの方が、社名や部署名を言う中、その税理士さんは電話で税理士とも名乗らず「○○です。」と自分の名前だけで通じていました。そうやって自分の名前だけで仕事をしていることが、当時高校生だった私の目にはとてもかっこよく映りました。

そういった税理士への憧れも下地となって、大学2年生になると予備校に通い始めます。その当時は税理士が年収ランキングで平均年収3千万円と1位になっていた頃。自分の名前だけで仕事ができ、祖父のような頑固な人からも頼りにされ、しかも年収がそんなにもらえるなんて、良い資格だなと思いました。

2科目を取得するも、一度は離れようと思った税理士への道。

西山:大学卒業後は1年半ほど勉強に集中し、五反田にある個人の税理士事務所に就職しました。スタートアップや個人事業主が多く、税務の基礎を学ぶことができました。数年が経った頃、先輩の退職が続いたこともあり、私も社内で役職が上がり、いつしか誰にも怒られなくなりました。自分はまだまだ成長したいという気持ちが強く、5年目で転職をすることにしました。

ここから別の税理士法人に転職するのですが、実は転職する前は税理士業界を辞めようと思っていました。29歳になっていましたし、もう受かる気がしなかったからです。そこで企業の経理部へ転職活動もしてみたのですが、それが自分のやりたいこととも思えず、ピンと来ませんでした。結局、転職先も決まらないまま税理士試験を受けたところ、3科目目の税法が受かったのです。やはりこのまま頑張ろうと思い直して大学院に通い、税理士になりました。

BIG4から内定をもらうも、辞退に。その理由とは…

33歳のときに大手税理士法人から内定を得られています。

西山:30歳のときに港区にある税理士法人へ転職しましたが、33歳のときに再度転職活動をしてBIG4と呼ばれる大手税理士法人の1社から内定をいただきました。しかし結局辞退をして、2年後、35歳の時に独立しました。

実は最初の税理士事務所からずっと私に付いてきてくれていた中小企業のお客様がいらっしゃったのですが、中小企業のクライアントは持ち込めないと内定をいただいた税理士法人から言われてしまって・・・。

このお客様を事務所に置いて、転職することは考えられませんでした。そんな経緯もあり、独立しようと考え、最後の1年ほどで少しずつ準備しながら開業することになりました。

この付いてきてくれたお客様は、今現在も私のお客様です。介護系の女性の社長さんなのですが、私がセミナーを開いたとか、取材を受けたとか活動を報告すると号泣して喜んでくだって…(笑)。お母さんみたいですよね。このとき、独立という道を選んでよかったなと思いました。

どの仕事にも共通するかもしれないのですが、どこで仕事をするのかより誰と仕事をするかが大切だと感じています。税理士は、独立したことで自分の意思や方針に共感していただける方とお付き合いができるので、その点はメリットだと思います。

現在、ご紹介で案件が増えていると伺っています。

西山:はい、本当にありがたいお話です。しかし、独立して最初の半年はご依頼も少なく最初の月の売り上げはなんと4万円…。次の月はたまたま決算が続いたり、税務調査でまとまったお金が入ったりしたのですが、お客様は全く増えませんでした。そこで、それまで「何でもやります」と言っていたのを、2020年2月から「年商1億円以上のお客様」「事業承継が得意」と変えました。すると、4月くらいから突然お客様が増え始めて、ご紹介をいただくコツを掴みました。

これは勇気がいるかもしれないのですが、法人税務は年商1億円以上のお客様をご紹介ください、と伝えていることに関して、1億円という数字にはそれほど意味はありません。しかし、だいたい年商1億円を超えると経理スタッフを雇おうかとか、経理部を作ろうかといった声が多くなってくるので、経理業務を自計化するためのお手伝いをしたいと思って、そのようにしました。

今思えば、「何でもやります」というとお客様も誰を紹介していいのか分からないですよね。なりふり構わずなんでもやるのではなく、ターゲットをきちんと定めることは、税理士として得意分野で勝負をするにあたり必要なことだと思いました。

名前で勝負ができるようになった今、次のステージへ…

今後の展望を教えて下さい。

西山:独立をして2年、ようやく軌道に乗ってきたので現在は採用にも力を入れています。私自身独立をして、しばらくは生活も厳しかったので同じような方の手助けをしたいなと思っており、現在独立を検討されている税理士の方との業務提携も積極的に行っています。

独立をすると最初はやはり顧客が少ないので、月5千円、1万円のお客様もありがたいなと思い契約をしてしまいがちなのですが、やはり一人事務所だと細かい作業に時間が取られてしまうので後々、対応が苦しくなってきてしまいます。かといって一度そういったお客様を担当しておきながら、他のお客様がたくさん付いたら「もうこの顧客との契約は切りたい」というようなことはしたくありません。

一度契約をしたのは自分なのですから。お客様にとっても、嫌がられながら担当されるのは不幸ですよね。私もはじめはとても我慢しました。大切なお客様からのご紹介であっても、私の事務所がもう少し規模拡大したら…と待っていただいたケースもあります。

このようなことを心配して、独立する際にその後の収入がどのくらい確保できるのか、顧客は増えていくのかなど不安になるかと思います。家族がいればなおさら二の足を踏んでしまいます。しかし、二の足を踏む1年、2年がもったいないと思うのです。

独立を考えていらっしゃる方は向上心があると思いますし、私もそういった気合の入った税理士さんと仕事をしたい。そのかわり、私は一定以上の収入を確保するというメリットを提供すれば、どちらにとっても良いですよね。そういう業務委託の税理士さんを今年の10月以降数名採用予定です。

私自身、おかげさまで名前で勝負できるようになってきました。今祖父が顧客だったらあのときの“税理士さん”のように頼りにしてもらえるかは分からないのですが…(笑)。今後は、私の名前だけでなく組織として勝負する力も付けたいですね。そのためにも、スタッフも増やしていき組織化をさせ、事務所の看板力を付けていきたいと思っています。

 

【編集後記】

お話をお伺いする中で顧客様に嘘をつかないことが大事だとも話していた西山先生。まっすぐな姿にお客様も仲間もついてきてくださっているのですね。西山先生、ありがとうございました!

西山税理士事務所

●創業

2019年6月

●所在地

神奈川県川崎市中原区木月2-3-35 住吉名店センター601号室

●理念

日本で一番ホワイトな税理士事務所を作る
独立したい税理士の後押しをする

企業URL

https://nk-tax.pro/

 


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著者: KaikeiZine編集部

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