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急増する税理士試験免除者と会計士。5科目合格は希少人材に

全税理士に占める大学院卒の、いわゆる"試験免除税理士"の割合が、5科目合格者に迫ってきていることがわかった。

5科目合格は希少人材に

日本税理士会連合会(日税連)によれば、税理士の登録者数は平成14年度から24年度までの10年間で6万6674人から7万3725人となり、7051人(110.6%)増えた。
ちなみに女性は、6784人から1万39人(148%)と僅か10年で3255人増加している。税理士登録を資格区分で見てみると、急増しているのが大学院卒などの試験免除者で、平成14年度には1万393人で全体の19.75%しか占めていなかったものが、同24年度には2万3244人と全登録者の31.53%を占めている。
次いで増加しているのが公認会計士で、同14年度には5781人で全体の8.58%だったものが、同24年度には3万3814人まで増加。全登録者に占める割合は、同14年度で43.01%から同24年度に45.86%と微増している。
一方で、激減しているのが、特別試験合格者、いわゆる国税出身者で1万7165人から8035人まで減少した。登録者全体の占有率も27.27%から10.9%と半分以下に減った。これは、早期退職する国税職員に対して行っていた顧問先のあっ旋が廃止されたことの影響が出ているものと考えられ、この傾向はさらに進むものと予想される。
税理士の新規登録者の推移を見ても、試験合格者は毎年900人から1千人のペーストなっており、大きな変化は見られないものの、試験免除者については1千人1400人程度が毎年登録しており、今後は試験合格者と試験免除者の全登録者に占める割合がほぼ同じになってくることが予想されている(グラフ参考)。

新規登録者数の推移

公認会計士登録者においても、平成18年の新試験制度スタート当初は3千人から4千人の合格者を輩出していたことから、今後、この時期の合格者のさらない税理士登録者増が予想される。
税理士の登録者数を都道府県別にみると、半数以上の32都道府県で増加。110%を超える地域は13都道府県になる。
増加率だけで見ていくと1位が滋賀の122.5%、2位が東京119.8%、3位が愛知114.8%。一方で、減少率1位は、栃木▲16.6%、2位島根▲15.6%、3位若山▲15.2%の順。

登録者の増加地域については、3大都市とその周辺地域ということを除き、顕著な傾向は無い。ただ、減少率で見ていくと、東北、中国方面に集中している。参考のために国税庁の法人所得金額の10年推移(平成10年~同20年)で減少している地域と比較すると、広島以外は、全ての地域で所得金額がマイナスだ。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャーとしても活動。
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