4.上場して変わったこと

上場して変わったことは、金融機関や企業からの信頼が増したということです。上場するということは、事業計画や予実管理をしっかり行っていくようになるということです。IR情報を開示していくことで、財務情報の信頼性が上がり、金融機関や企業からの見られ方というのが変わってきました。対金融機関に関して言及すると、資金調達がしやすくなりましたし、対企業に関しては、取引相手が大手の取引先が増えました。上場したことで、関係先からの信頼が増していったのが大きな変化ですね。

5.今後のビジョン

「最強の中小企業集団」を作っていくことですね。そのためには、それぞれの会社が成長していく必要がありますが、中小企業の成長には2つの点で課題があると私は考えています。1つ目は、事業継承がしづらい状況があるという点、2つ目は、中小企業はどこかに弱みがあるという点です。これらの成長阻害要素を取り除くために、弊社のホールディングス傘下に入ってもらい、事業承継の促進、そしてグループ企業同士で弱みを補完していければと考えています。優秀な経営者が経営に集中しやすい環境を整え、資金繰りや採用面など、ヒト・モノ・カネを一貫したグループインフラを以て補完し合い、さらなる事業拡大を図っていこうと考えています。

6.倉地氏から皆様へ伝えたいこと

私が皆様にお伝えしたいことは、東京プロマーケットへの上場を、目指している、迷っているのであれば、ぜひ目指すべきだということです。すぐに決断して、東京プロマーケットに上場する準備をするべきだと私は思います。上場前の準備コストや、上場することで掛かるガバナンス費用などの間接コストという負担も確かにあります。しかしながら、私はそれらの費用というのは、設備投資だと考えています。それまでに掛けた費用以上の利益が得られるように、それに見合った体力をつけ、売上を伸ばしていくことはできます。会社の成長のために、ぜひ上場を目指してみてはいかがでしょうか。

7.株式会社ひかりホールディングス倉地様について

倉地 猛様

1969年、倉地家に次男として生まれる。1987年に愛知県名古屋市にある、協和建材株式会社へ入社。その後、株式会社ひかりホールディングスの原点となる倉地タイル商社に入社。2002年には、タイルやレンガ等の加工業務への業態転換を行うため、法人に改組し、ひかり工芸が設立される。その後中国進出を目論むが、中国人文化や考え方、先人の意見等を考慮し中国進出を断念。リーマンショックの煽りを受け売り上げが減少するも、事態を打開するための奇策の打ち出しや、設備の拡充を図る。2013年に東京プロマーケットへの上場を決断。大阪や地元商圏での強化を図るため、タイル・レンガ・石材の特殊加工を行う株式会社ケイズクラフトの立ち上げや、タイル以外での収益会社を獲得し、多角化経営を確立。そして、2018年に東京プロマーケットへ株式を上場する。現在は、「最強の中小企業集団」を作るため、さらなる事業拡大に向けて取り組みを進めている。

8. まとめ

東京プロマーケットへの上場は、地方の企業にとってもメリットのある取り組みです。代表者の個人保証が外せる事により経営に集中できるようになる上、採用面に関しても地元の求職者からの信頼が厚くなります。もちろん、上場に際し掛かる費用や上場後のガバナンス費用も必要となります。しかし、会社の成長や売上の増加を目指すのであれば、そうした費用というのは設備投資として考えることもできるでしょう。上場は、会社をより良くしていくための1つのステップと言えます。長期的な目線に立ち、安定した経営や会社の成長を考えて、上場という決断をしてみるのはいかがでしょうか?


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