そもそも制度設計でミスしている
なぜ、早生まれが扶養親族に入れられなかったのか。それは「児童手当」と「扶養控除制度」で基準になる年度が違うためなのだ。
通常、16~22歳の子がいれば、親は扶養控除が受けられる。控除額は、16~18歳が38万円。19~22歳(平成11年1月2日から(平成15年1月1日までの間に生まれた人)が63万円だ。
16歳未満の子が扶養控除の対象とならないのは、15歳までは児童手当があるから。
児童手当の支給期間は、子どもの15歳の誕生日の次の3月31日まで。つまり中学卒業時までだ。支給開始月は生まれた月の違いにより別々だが、支給終了月は同じ学年の子どもはみんな同じだ。
しかし、児童手当がなくなった後すぐに扶養控除が受けられるのは、遅生まれの子どもだけ。早生まれ高校生は、控除対象扶養親族とならない。というのも、所得税は、1月1日から12月31日までの年(暦年)を計算期間としている。つまり扶養控除は12月31日時点で判定することになる。早生まれの場合は、1年待たなければならないのだ。(ただ1月1日は別。民法では誕生日の前日の24時に年齢が上がるため、誕生日の0時ではないため、1月1日生まれの人は円実の12月31日に年齢が一つ上がることになる)
「まっ、今年できなくても来年からできるから・・・」と気持ちを割り切ったところで、実はさらに落とし穴がある。
それが「103万円の壁」だ。奥さんがパートしていれば、この「103万円の壁」を意識して働いていることも多いと思うが、子ども場合も一緒だ。では、なぜこの「103万円の壁」
が子どもの早生まれにも影響してくるかだ。
高校をストレート卒業して大学に進学、4年間で卒業して社会人になったとする。大学卒業の多くは3月で、4月から新社会人だ。社会人になれば年収は「103万円」はすぐ超える。
それをベースに扶養控除について考えてみると、遅生まれなら
1年間の控除は16歳~18歳まで⇒38万円。19歳~22歳まで⇒63万円。23歳の4月から社会人になるため扶養から外れる。結果、38万円控除は3回。63万円控除は4回受けられる。
これが早生まれになると、15歳⇒対象外、16歳~18歳まで⇒38万円、19歳~21歳まで⇒63万円、22歳の4月から社会人になるため扶養の対象外。つまり、38万円控除は3回、63万円控除は3回となるのだ。
早生まれはこんなに制度的に損をするのだ。



