4.上場において苦労したこと

上場において苦労したことは、個人的なものと会社的なものの2つがありました。

個人的には、中国法人の売却について、どのタイミングでフィリップさんやコスモスさんに伝えようかという悩みがありました。結局上場を1年伸ばして、上場後に売却するという形となりました。

会社的には、規定作りが大変でした。フォーマットはありますが、そっくりそのまま自分達の会社に当てはまるわけではないので、自社に合わせて作り上げていくのに苦労しました。

5.今後のビジョン

私たちが商品を供給するお客様は、日本やタイに多いのですが、そのほとんどが西日本のお客様です。そのため、私たちの企業を拡大するためにも西日本にも出ていきたいと考えています。より高度な機械の導入を進めて規模の拡大を図り、それに伴い優秀な人材の育成にも力を入れていこうと考えています。

6.星野氏から皆様へ伝えたいこと

私が伝えたいこととしましては、「誰でも後継者になれる」ということが1つの魅力だということです。裏を返せば、人はいつ死ぬか、いつ病気になるかわからない。そのような時の危機対応として、誰が社長になるかが大きな問題です。ほとんどの場合は家内が引き継ぐということが多いですが、それで事業を行なっていくのは難しいと感じます。やはり事業にずっと携わってきた人間が引き継いでいかなければ上手くいかないと感じます。東京プロマーケットに上場するということは、突然の事業承継にも対応できるというところで会社として大きなメリットになると思います。そして、会社をやる上では、ステップアップをしていくという夢が非常にワクワクするものですので、ぜひ上場してみてはいかがでしょうか。

7.清鋼材株式会社代表取締役社長星野氏について

星野 陽一様

1967年に東京都に生まれる。1995年に清鋼材株式会社に入社し、2005年同社代表取締役社長に就任。入社当初より海外展開と会社の上場を企てており、2003年の3月に昆山清陽精密機械有限公司(中華人民共和国江蘇省)の設立、2019年に東京プロマーケットへの上場を果たす。近年では、地元の経済活性化や人材育成を推し進めている。新潟県内に拠点を置いた上場企業の経営者が集まる「新潟県上場企業経営者の会」へも参加し、地元への貢献を重視した活動を広げている。

8. まとめ

東京プロマーケットへの上場は、中小企業に夢のある取り組みです。流動性の少ない市場であるため買収のリスクが減らせますし、個人保証が外せることにより縁者以外の人への事業承継のハードルが低くなります。また、上場というネームバリューを得ることで、就職の選択肢として認知を拡大でき、学校側との連携が得られるなど、今後の優秀な人材確保にもつながります。中小企業であるために抱えていた様々なリスクを回避しながら、会社の規模を拡大していく動きが取れるようになるでしょう。会社の長期的な運営や会社を守っていくために、東京プロマーケットへの上場を目指すというのもいいですね。


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