ビジネスの可能性と障壁

家電との違いで述べた2点のほかに、もう1つガジェットが持っている特性があります。
新しい商品が誕生する「余白の大きさ」です。

家電はすでにコモディティ化しており、今後革新的なアップデートは望めません。
一方、日の浅いガジェットには改良や改善による新商品誕生の可能性が十分に残されています。
家電量販店に足を運べば、日々誕生するさまざまな新商品に目を見張ります。

しかし、新しいプロダクトを生み出す際、私たちの前には2つの問題が立ちはだかります。
何を開発すればいいのかということと、開発資金です。

新しい商品を創る余地がある。そうは言っても一体どう考えればいいのか。いったい何をどうすればいいのか。
時折こうしたご相談を受けることがありますが、必ず申し上げていることが1つあります。

それは、「ゼロ」から考えないこと。
すでに市中にあるもの、市場を形成しているものをベースにして、A→A‘を創ること。
つまり、Aという商品のどこかを改善したA‘を創ることがベストなのです。

では、Aのどこを改善すればいいのか。
商品を構成する要素は次の6つに分解することができます。
そのいずれかをアレンジすることでA‘を生み出すことができます。

例えば、掃除機。
機能=ゴミを吸う
機構=ファンを回して真空をつくり、フィルターでゴミとほこりを分離する仕組み
付随機能=水洗いが可能など
モジュール=掃除機自体を構成する部品
それぞれを意味します。

ここでお気づきだと思います。
機構を変え世界を席巻したのがダイソンです。
デザインも印象深い独特なものになっています。

さて、障壁2つめは開発資金です。
商品開発には生産以前のフェーズからさまざまな費用が発生します。
モックアップ1つを作るにしても費用がかかり、試作品やテスト実施にも少なくない費用がかかります。

この課題を超えるために、もはや資金調達のデファクトになりつつあるのがクラウドファンディングです。
今ではだれもが知る大手企業も率先して運用しています。
投資対効果の読めない新商品開発に対して、旧来からある金融機関からの調達はあまり機動的ではありません。
一方、クラウドファンディングであれば、調達期間も短い上、その反応からある程度のマーケティングテストも兼ねてくれます。

 

今年でiPhoneが登場して15年。
一般的な家電にくらべ圧倒的に日が浅く、その周辺には大きな可能性が残されています。
ぜひ、A→A‘の視点で何かをアレンジできないか、検討してみてください。
今までにない市場を生み出すチャンスに巡り合うかもしれません。


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