個人事業主が経費にできるものとは
個人事業主が事業所得、不動産所得および雑所得の金額を計算するために、必要経費に算入できるのは次のようなものだけです。
(1)総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2)その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
そのため、個人事業主の方は、支出したすべての金額を経費とできるわけではないことに注意してください。
事業に関係する費用はすべて経費
経費に算入する場合には、次の点に注意が必要となります。
経費とすることができるのは、業務上必要となる支出に限られます。
家事上の費用は必要経費となりません。ただし、個人の業務において、1つの支出が家事上と業務上の両方にかかわりがある費用(家事関連費といいます。)となるものがあります。
たとえば、店舗併用住宅に係る費用(租税公課、家賃、水道光熱費など)です。これらの費用については、経費として算入できる場合があります。
なお、この家事関連費のうち、必要経費として計上することができるのは、業務遂行上直接必要であったと明らかに区分できる場合に限られるため注意してください。
また、業務用資産の購入のための借入金など、業務のための借入金の利息は必要経費とすることができます。
このように、個人事業主の方が行う支出のなかでも、経費となるもの、経費とならないものを区別するのは難しいです。
上限は存在しない
個人事業主の場合、経費として計上できる支出には上限はありません。
事業に関係する費用であればすべてを経費とすることが可能です。
中小企業に該当する法人の場合、交際費として計上できる経費は年間800万円までと定められています。
確定申告後、事業と関係する支出であることが証明できない場合、税務署から調査を受けることになる可能性がありますので注意が必要です。
個人事業主が経費にできないものとは
以下の項目については、個人事業主であっても経費とすることはできません。
個人事業主の方が経費にできるのは、あくまでも事業と関わりある支出だけというのが原則となります。
健康診断費
法人の場合、労働安全衛生法において、健康診断を従業員に受けさせる義務があります。
しかし、個人事業主の場合、健康診断受診の義務はありません。
そのため、個人事業主の方は、健康診断費を経費として計上することは認められません。
生計を一にする家族・親族への報酬
生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代家賃などは必要経費とすることができません。
逆に、これを受け取った人も所得として考えることはできないルールです。
夫の事業所得を全額妻へ給与として支給する場合、税金を免れることができてしまいます。
そのため、個人事業主である方と生計を一つにする家族・親族への報酬は経費とすることができないルールです。
土地や家屋に限らず、その他の資産を借りたケースも同様の取り扱いとなります。
個人として納める税金
加えて、所得税や住民税は必要経費とすることができず、罰金、科料および過料などについても必要経費とすることはできません。
当然のことながら、公務員に対する賄賂などについては必要経費とならないので注意してください。
まとめ
個人事業主の方にとって、確定申告を行うことは手間がかかるものです。
そもそも、何が経費として計上できるかを理解していなければ、適切な確定申告を行うことは難しいのが現実です。
そんな場合は、税理士に依頼することで手間をかけずに確定申告を行うことができるようになりますし、大きな控除を得られるため、結果として節税につながることもあります。
◆最新記事はKaikeiZine公式SNSで随時お知らせします。
![]()




