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経営者も不動産で将来のために資産運用・資産形成できる

最近、一般的になっている不動産投資。高齢化社会を迎えて、自分で資産形成しようとする人が増えている。不動産の運用には、大きく「売却差益」と「家賃収入」の2つがあげられ、資産を形成しながら運用できるのが、大きな特長だ。また、家賃収入の場合、不動産所得の総合課税という確定申告によって、節税が図れるということも大きなメリット。そこで今回は、不動産で資産運用・資産形成するメリットを紹介したい。

■不動産所得のメリットは? 

・損益通算について
損益通算とは、2種類以上の所得がある場合に、一定の順序にしたがって、その黒字や赤字の差引計算を行うというもの。つまり、事業所得や給与所得とも相殺できる。

・不動産所得の特例
建物の取得にかかわる借入金利子は、損益通算ができる。

・青色事業専従者給与の必要経費計上
家族従業員については、原則必要経費にならないが、労務の対価として適正な金額で、かつ以下の要件を満たしていれば経費として認められる。

1.不動産オーナーと「生計を一」にしている配偶者やその他の親族のうち、年齢が15歳以上に支払った給与であること。

2.その事業に専従していること。

3.「青色事業専従者給与に関する届出書」に支払った給与の額を記載して税務署に提出していること。

ただし、事業所得のほうで妻を専従者控除に入れている場合、重複しての利用はできない。

・青色申告特別控除
所得金額から、最高65万円または10万円が控除される青色申告特別控除の利用も可能。一般的なマンション経営の方は10万円の青色申告特別控除となる。青色申告の適用を受けるためには、その年の3月15日までに所轄税務署に「青色申告の承認申請書」を提出し、さらに法定の帳簿書類を備え付けて取引を記録し、かつ一定期間保存することが必要となる。ただし、事業所得でこの制度を利用している場合、重複しての利用はできない。

■具体的にどのように確定申告するのか?

最後に、所得税額の算出法についても併記しておく。

個人が不動産を貸して家賃を受け取る場合、その不動産の賃貸にかかわる利益は「不動産所得」となる。不動産所得の金額=総収入金額-必要経費

上記で算出した不動産所得を、給与所得や事業所得などの他の所得と合算し、課税総所得額を計算。それに所得税率を乗じたものが所得税となる。

所得税額=(不動産所得+給与所得や事業所得などその他の所得)×所得税率

■不動産は相続税にも有効!

相続になったときの建物評価は、実際にかかった建築費用ではなく、固定資産税評価額で評価をされるため、相続税対策にもなる。固定資産税評価額とは、市町村の税務課(東京都23区では都税事務所)にある固定資産課税台帳に登録してある土地や建物の評価額のこと。国税庁が定めた路線価にもとづいて評価をし、路線価の定めがない地域は倍率方式により評価される。一般的には、評価額は土地については公示価格の70%、建物については建築費の50~70%とされている。さらに建物を賃貸にしていれば、賃借人に一定の権利があるものと考えられ、借家権割合30%を引くことができ、固定資産税評価額の70%として評価される。

現金で持っていれば、贈与の際そのまま課税されるが、不動産を賃貸として運用しておけば、生前は賃貸収入を得られ、相続の際の課税も半分程度。さらにその後、承継者に賃貸収入までプレゼントすることができるのだ。賃貸に出していなくとも、不動産で資産運用するメリットは、十分に感じていただけたはず。みなさんも一度、検討してみてはいかがだろうか。

著者: KaikeiZine編集部

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