マンションの固定資産税の具体的な数値例

ここからは、マンションの固定資産税について、具体的な数値例を用いて説明していきます。

今回は、分かりやすく家屋のみの固定資産税を計算するため、土地の固定資産税については無視します。

しかし実際は、以下のように減額されたうえで土地の固定資産税と合算されます。

【マンションの「土地の固定資産税」について】

マンションの固定資産税は、「建物(専有部分+共用部分の持分)」と「土地(敷地権)」の合計金額で算出されます。

土地部分にも、前述の「住宅用地の特例」が適用され、小規模住宅用地(1戸あたり200㎡以下の部分)については課税標準額が6分の1に恒久的に減額されます。

以下のシミュレーションはあくまで「建物分」の試算ですが、実際の納付時には、減額されたうえで土地分の固定資産税と合算されることを、覚えておいてください。

築5年以内の新築マンションのケース

・専有面積:90平方メートル
・新築時の家屋の固定資産税評価額(課税標準額):1,500万円

このような築5年以内の新築マンションでは、固定資産税は以下のように計算されます。

1,500万円 × 1.4% × 1/2 = 10万5,000円

新築マンションであれば、建築から原則5年間(認定長期優良住宅の場合は7年間)にわたって新築の減額措置(2分の1の減額)が適用されます。

上記の10万5,000円は新築初年度の目安の税額です。

新築の減額措置は2年目以降も適用され、建物自体の評価額も年々経年減価していくため、実際の税額も少しずつ下がっていきます。

築8年以上のマンションのケース

8年が経過すると、新築の減額措置は適用されなくなります。

経年減点補正率は引き続き適用されます。

非木造建築物減価補正率を用いると、経過年数8年目の経年減点補正率は0.7866ですので、以下のような計算式になります。

1,500万円 × 0.7866(経年減点補正率)× 1.4% = 16万5,186円

16万5,186円と築5年よりも高くなっていますが、新築の減額措置(2分の1に減額)の適用が終了して以降は、一時的に税負担が増える(減額終了による影響が経年減価を上回る)ためです。

築年数の経過に伴い、再び税額は徐々に下がっていきます。

築15年以上経過したマンションのケース

築15年以上経過したケースについて、見ていきましょう。

築8年のケースと同じように、築15年の経年減点補正率に乗じて価値の減少を反映すると、以下のようになります。

1,500万円 × 0.6225(経年減点補正率)× 1.4% = 13万725円

築25年経過したケースでは、経年減点補正率は0.3992となりますので、以下のような計算式になります。

1,500万円 × 0.3992(経年減点補正率)× 1.4% = 8万3,832円

築年数が増えるに従い、経年減点補正率は小さくなり、固定資産税額がさらに低くなることが分かります。

ただし、経年減点補正率の下限補正率は「0.2」と設けられているため、どんなに築年数が経過しても、建物が存在する限り、固定資産税がゼロになることはありません。

まとめ

マンションの固定資産税の計算方法は、基本的には他の家屋の計算方法と同じですが、新築から原則5年間(認定長期優良住宅は7年間)は減額措置が受けられます。

建築から時間が経過すると、減額措置は適用されませんが、経年減点補正率によって固定資産税額は下がります。

新築と中古でマンションの固定資産税は異なるのです。

建物自体の評価額が高額な場合は、減額期間中であっても固定資産税が高くなるケースもあります。

タワーマンションの場合は、高層階であるほど固定資産税額が上がります。

マンションの購入前には、今回解説した新築の減額措置適用年数や減額終了後の税額、土地分の固定資産税などを含めた固定資産税の年間額を算出し、ゆとりある資金計画の参考にしてください。

 


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