個人事業主が領収書を保管する際に注意したいポイント
続いて、個人事業主が領収書を保管する際に注意したいポイントを3つ紹介します。
1. 領収書は整理して保管するのが効率的
領収書は、会計や税務における大切な証憑となります。
必要に応じてすぐに確認できるよう、整理して保管するのが効率的です。
紙の状態で雑多に保管するのではなく、クリアファイルやノートなどにまとめるのが良いでしょう。
領収書の整理方法としておすすめの方法を3つ紹介します。
- 月ごと・週ごとなど特定の期間ごとにまとめる
- 取引内容ごとにまとめる
- 基本的には期間ごとや取引内容ごとにまとめつつ、金額が特に大きいものは別途保管する
領収書の整理方法に厳格なルールはありません。
自分にとってやりやすい方法で整理することが大切です。
2. 保管期間があるため処分しないよう注意
領収書をはじめ、会計書類には保管期間が定められています。
そのため記帳や確定申告が終わっても書類をすぐに処分することはできません。
個人事業主の領収書の保管期間は、白色申告と青色申告で異なります。
- 白色申告:確定申告期限から5年間
- 青色申告:確定申告期限から7年間
保管期間よりも前に処分してしまうと、税務調査で指摘を受ける・当該取引の経費性が否認されるといった恐れがあります。
3. 領収書を電子保存する際の注意点
以前は会計書類をすべて紙で保存する必要がありましたが、現在は電子帳簿保存法により、条件を満たせばデータで保存が可能です。
データ化した領収書の原本は処分できるため、管理の手間が小さくなる上、スペースを確保する必要性もなくなります。
領収書を電子保存する際、スキャナ保存の要件を満たす必要があります。
特に重要となるのが以下の3点です。
- 領収書の受取または処理後すみやかにデータ化する
- カラー画像として読み取り・保存する
- 検索機能を確保する
細かな要件が定められているため、電子保存の実施に際しては事前に確認しましょう。
(参考:国税庁公式サイト 電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】 問12)
個人事業主が領収書を発行する際に注意したいポイント
個人事業主として活動するにあたって、領収書を発行する場面も起こり得ます。
この章では、領収書を発行する際に注意したいポイントを紹介します。
個人事業主が発行する領収書の書き方
領収書に記載が必要な項目とそれぞれのポイントは以下の通りです。
- 取引の年月日:和暦・西暦どちらでも問題ありません
- 発行者名:自身の名前・店舗名・屋号などを正しく記載します
- 受領者名(宛名):空欄や「上様」は好ましくありません。正確な宛名を確認して記載しましょう
- 金額:不正防止のため先頭に「¥」、末尾に「-」を記載します
- 但し書き:前述したように、なるべく具体的な内容を記載するのが好ましいです
なお、インボイス制度の開始後は、以下の記載も必要になります。
- 内訳:税率ごとに適用税率と消費税額の合計を記載します
- 適格請求書発行事業者の登録番号
金額が5万円以上の場合は収入印紙が必要
取引金額が5万円以上の場合、領収書に収入印紙の貼付が必要です。
印紙税法に基づくルールであり、貼り忘れると発行側にペナルティが課せられます。
貼付する収入印紙の金額は取引金額ごとに定められており、たとえば5万円以上100万円未満の場合は200円となります。
なお、領収書に必要な収入印紙が貼られていない場合、受け取る側にペナルティはありません。
会計書類としても問題なく利用できます。
発行した領収書に不備や漏れがあるとどうなる?
発行した領収書に不備や漏れがあると、以下のようなリスクが考えられます。
- 受け取る側に迷惑をかけてしまう:正しい会計処理ができない原因になるため、迷惑となる恐れが大きいです
- 再発行の手間が生じる:誤った領収書を発行すると訂正や再発行を依頼される可能性が高く、必要以上の手間が生じます
- 自身の会計処理にも影響を与える:発行側から見て、領収書は売上の証明書類です。誤った領収書は売上の証明書類として利用できません
領収書の誤りにはさまざまなリスクがある旨を押さえ、正しい内容で発行することを意識しましょう。
まとめ
領収書は個人事業主にとって、会計取引の事実を証明するための重要書類です。
適切な会計処理や税額計算を行うため、そして税務調査での指摘を避けるため、領収書を正しく扱う必要があります。
今回、受取・保管・発行の3つに分けてポイントを紹介しました。
それぞれのポイントを押さえた上で、領収書の適切な管理を行いましょう。
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