税理士試験と公認会計士試験はどっちが難しい?

税理士試験と公認会計士試験では、公認会計士試験の方が難易度が高いと考えられます。

ただし、税理士試験と公認会計士試験では、勉強に必要な期間が異なるので単純な比較はできません。

税理士試験は科目合格制を採用しているので、完全合格までに3年以上かかるのが普通です。

公認会計士試験が短期間で合格可能であるのに対して、税理士試験は合格までにコツコツ勉強を積み上げていく必要があります。

税理士試験は、簿記・税金に関する知識が問われますが、公認会計士試験では、簿記・会計・監査・企業法・租税・経営学など、多くのビジネスに関する知識が幅広く問われることになります。

そのため、税理士試験では当然税金に関するより専門的な知識に特化して勉強する必要があります。

税理士試験の効果的な勉強法と対策

うえで説明してきたように、税理士試験はたいへん難しい試験です。

以下では、税理士試験を突破するための効果的な勉強方法について解説します。

基礎知識の習得と理解度の確認

各種税法の理解を深めるためには、さまざまな教材を使うよりも自分に適した教材で繰り返し学習する方法が効果的です。

多くの教材を使うと、理解が十分でないうちに次の教材に移行してしまい、理解が浅くなりがちです。

税理士試験の学習では、効率的に学習するために広く浅くではなく、狭く深くが原則です。

専門学校の教材や問題集、練習問題や模擬試験など、さまざまな方法で学習し、さらに試験委員対策本などを読む方もいます。

しかし、広範囲に手を出すと必要な部分への時間が削られ、学習が疎かになりがちです。

そのため、基本的には、教材(テキスト)・問題集(演習)・直前予想問題集の3つだけを使い、広く手を出す時間があれば同じ問題を繰り返す方法がおすすめです。

同じ問題を繰り返し解くことで不安になるかもしれませんが、その方法でも十分合格を目指せることがわかります。

たくさんの教材を使って問題を解くよりも、選択した教材に集中し、基本問題を確実に解けるように努めることが大切です。

過去問題の活用法

税理士試験の合格のためには、過去問の活用が重要なポイントとなります。

過去問を解くことの利点は、以下のようなものが挙げられます。

税理士試験の出題パターンや難しさを理解できる

税理士試験は、試験で問われる範囲がとても広い試験です。

その広い範囲の中から、重要な論点と重要でない論点を見分けなければなりません。

過去問を活用すれば、試験範囲のうち、どこが部分でどこが重要でないかが分からないケースも当然あります。

過去問を解きながら「これまでによく出題された論点は何か」を把握することで、出題傾向をある程度予想できます。

また、過去問を解くことで、税理士試験の難しさを実感できるでしょう。

困難な問題や珍しい問題を識別できる

勉強を始めたばかりの時は全ての問題が難しく感じるかもしれませんが、過去問を解くことで、困難な問題や珍しい問題と一般的な問題を見分けることができます。

税理士試験では解ける問題から解答して、少しでも点数を伸ばすことが重要です。

困難な問題や珍しい問題に時間を使いすぎず、得点できる問題を確実に解くようにしましょう。

実際の試験を想定して、時間管理や解答の順番を考慮する練習ができる

試験で高得点を目指すには、時間の管理や解答の順番も重要です。

実際の試験と同じ時間で過去問を解くことで、どの問題に時間をかけるべきかや、どの問題から解くべきかを判断できるようになります。

過去問活用時の注意点

過去問を繰り返し解いたとしても、法律が変更された場合、対応できない問題が出てきます。

過去問は、実施された年の税法に基づいて作問されているので、その後の法律の変更には対応していません。

つまり、過去問の中には現在の税法とは異なるため解答できない、または正解が存在しない問題もあるということです。

そのため、過去問を効果的に活用しながら、最新の税法や法改正にも十分に注意して学習を進めることが、税理士試験の合格へと繋がります。

過去問を解くことで得られるメリットを最大限に活用し、効率的な学習法を身につけることが大切です。

同時に、過去問だけに頼らず、新しい法律の変更にも柔軟に対応できるよう、幅広い知識を身につけることが求められます。

税理士試験対策のための参考書と教材

税理士試験では、基本的には、教材(テキスト)・問題集(演習)・直前予想問題集が必要となります。

ただし、すでに説明したように、税理士試験向けに市販されている教材は質が低いものも多く、税理士試験で必要となる範囲を網羅的に勉強することができないものが多いです。

適切な教材を選ぶだけでも初学者には難しいので、資格予備校などに通って税理士試験の合格を目指すのが一般的です。

税理士試験対策のコツとポイント

最後に、税理士試験対策の具体的なコツとポイントについて解説していきます。

試験科目ごとの対策法

まずは、必修科目である会計学の簿記論・財務諸表論と、人気のある税法科目である法人税法と所得税法の4科目の対策方法について説明していきましょう。

簿記論

簿記論では、まず簿記の基本や会計処理の考え方などを参考書を使って学びます。

次に、問題演習を繰り返して理解を深めていくことが重要です。

多くの問題を解くことが必要で、間違った問題は解説を読んで復習します。

この時、間違った問題の各処理の目的や注意点を理解できるように最終的な復習を行うことが大切です。

また、簿記は計算問題が多いため、計算速度と正確性を向上させる必要があります。

計算速度は電卓の使い方を工夫し、正確性は計算の過程で手順を確認することで向上させましょう。

特に正確性を高めるためには、ケアレスミスを最小限に抑えることが重要です。

財務諸表論

財務諸表論は、理論の学習に時間をかけるべきです。

理由は、理論の範囲が広いからです。

一方、計算問題は基本知識があれば高得点が狙えるため、まずは計算問題を通して内容を身につけ、その後理論を学びます。

理論問題では、幅広い分野をカバーする必要がありますが、まずは各分野の基本を学ぶことが重要です。

法人税法

法人税法では難問が出題されることもあるため、基本的な論点をしっかりと理解することが重要です。

まずは、個々の論点について基本知識を学び、理解を深めていきます。

インプットが一通り終わった後は、基本問題を解いて学んだ知識をアウトプットし、理解度を確認します。

その後、多くの問題を解いて総合的な理解を深めることがおすすめです。

所得税法

所得税法は、法人税法と比べて受験者数は少ないものの、他の科目と比較して受験者のレベルが高く、合格が難しい科目です。

所得税法の試験範囲は非常に広いため、無計画に勉強していても時間が足りなくなります。予備校や通信講座などのカリキュラムを参考にしながら、効率的な学習を行うことが求められます。

記述式問題の解答スキル向上

税理士試験の各科目には独自の対策が必要です。

会計学の簿記論・財務諸表論は基本を押さえ、計算速度と正確性を向上させることが重要です。

法人税法と所得税法では、基本的な論点をしっかりと理解し、効率的な学習を心掛けることが大切です。

これらの対策を踏まえて、試験に向けて準備を進めましょう。

短期間での効率的な学習方法

税理士資格の取得には、11科目中5科目に合格することが必要です。

ただし、税理士試験は科目合格制を導入しているため、一度に5科目全てを受けて合格しなければならないわけではありません。

一度合格した科目は永久に有効なので、毎年1科目ずつ合格を目指して学習プランを立てることが可能です。

これらを踏まえて、科目合格制の利点を最大限に活用するためには、「毎年1〜2科目を受験し、合格を目標とする」というプランで学習を進め、毎年少なくとも1科目は合格することを目指すのが良いでしょう。

選択科目を決めるとき、必要な学習時間と興味を持っている分野の2つの要素に着目することがお勧めです。

どの科目でも合格率はほぼ同じであるため、短い勉強時間で合格を目指しやすいと言えます。

酒税法・国税徴収法・住民税・事業税は、他の税法科目に比べて推定学習時間が少ない試験科目です。

ただし、将来的に税理士になることを考慮すると、働きたい税法分野に関連する学習も不可欠ですので、学習時間だけに焦点を当てないように注意が必要です。

まとめ

税理士試験は、合格率も15%〜20%程度と難易度の高い試験です。

税理士試験を効率的に突破したいと考えている場合、独学で合格を目指すのは非常に困難であり、税理士試験を突破している人の多くが資格予備校に通って勉強しています。

科目合格制を採用している税理士試験は長丁場の勉強が必要となるので、継続してモチベーションを高めながら勉強してくことが大切です。


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