ビジネス会計人クラブの「会計事務所経営研究会」で、アクタスグループの赤坂事務所を見学しました。働き方や職場環境、自社DXからのクライアント支援、持続可能な経営承継など、見学で感じたアクタスの成長要因をレポートします。
今回の見学会のテーマは「会計事務所のDX」
先日、ビジネス会計人クラブ(島田真吾代表)が主催する「会計事務所経営研究会」に参加しました。
※ビジネス会計人クラブ(以下BAC)は、約500の会計事務所と士業事務所からなる、税・会計、経営に関する勉強会組織です
今回見学させていただいたのは、アクタスグループの東京・赤坂事務所です。
では早速、アクタス税理士法人が成長している要因について感じたことをレポートします。
今回は「会計事務所のDX」がテーマでした。
アクタスの30年にわたる歩みの中、とくに2010年以降のDX推進が組織成長に関係したことを理解しました。
今回のレポートのポイント
- DX推進と働き方の改善工夫が採用・育成・定着に効果あり
- 自社のDX推進を通じて問題解決型のビジネスコンサルティングへ発展
- 会計事務所の新しい経営承継のかたち~継続企業への信念
社員の働き方
現在アクタスグループで働くメンバーは約250人。
このうち、180人程度がアクタス税理士法人に所属しています。
赤坂、大阪、立川、長野事務所と4拠点ありますが、多くのメンバーが赤坂事務所に勤務しています。
2021年秋に赤坂見附駅から近い、一ツ木通り沿いの新オフィスへ移転した際の各種DX施策が、生産性向上につながったようでした。
まずオフィスに入ると、天井が高く、柱のない開放的な空間が広がっており、ゆとりを感じます。
2フロア700坪の広さには圧倒されました。
エントランスとコーポレート部門がある2階フロアには、ミーティングエリアのほか、1人集中ブース、テレカンブース、そしてメンバー同士のコミュニケーションエリアがあり、自由度の高さを感じます。
3階の執務フロアでは、フリーアドレスながら各デスクにあるダブルモニターにノートPCをつないでワークし、アクタス税理士法人(税務部門)、アクタス社会保険労務士法人(人事労務部門)、アクタスITコンサルティング株式会社(ITコンサル部門)のかたがたが業務に就いていました。
フリーアドレス、フレックス制、そして在宅勤務と、働き方の自由度が相当高いです。
日々の仕事については、“ActusDB”という社内システムで業務進捗が共有され、仕事の成果を見える化する仕組みがあります。
がんばった行動と結果が適切に評価されるものと理解しました。
経営者は皆、働きやすさと成果創出を両立させたいと考えています。
着実に成長してきたアクタス税理士法人の新規採用については、以前より新卒はじめ若手採用が上手な事務所という定評がありますが、若手社員の育成と定着という観点で、やはり業務の可視化と公平な評価システムが必須なのだと想像します。
また社内のDX化推進では、たとえばRPA導入により、赤坂事務所の税務部門では年間で2500時間の業務効率化を実現しました。
業務の洗い出しは細かい作業の連続で大変だったことでしょうが、この規模になると、BCP(事業継続計画)、働き方改革、生産性向上、コスト削減、そして人材確保と流出防止にはDX化が必須であることを実感しました。
出社率は平均50%と聞きましたが、部署によっての差はあるらしく、税務部門では出社するメンバーのほうが多いそう。
こんな素敵なオフィスで、ごはん屋さんの多い赤坂だからか…
社内の飲料自販機には特徴があって、週に2回まで社員2人同時に社員証をかざすと、それぞれ1本無料で自販機から出てくるらしいです。
社員が増えればコミュニケーションの問題が出てきますから、工夫されているなと感心しきり。