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飲食店専門税理士が指南 黒字倒産しないための飲食店経営のオキテ ~ 売上 編 ~

飲食店経営の生命線である「売上」を増やすにあたって大切なのが「売上管理」。売上管理をきちんと行えば、お店の営業状況を正しく把握でき、適切な販売促進につなげることができます。今回は、売上管理で失敗した事例を参考に、売上管理のポイントと活用の仕方を紹介します。

営業状況の把握が売上げアップの生命線

神奈川でCAFÉ&Bar1店舗をオーナーとして経営しているCさんは、いつもお店のレジから出てくるレジシートから1日の売上金額を売上ノートに転記して、お店の営業状況を把握していました。しかし、ここ最近お店の売上が下がり気味で困っています。売上を増やす取り組みを行おうと考えているのですが、何をすればよいのかが、さっぱり分からず困っていました。

飲食店に限らず、商売で成功するために一番大切なことは、「売上をしっかり作れるか」どうかです。売上を作るための方法として、「曜日限定の割引をする」、「集客用のチラシを作る」、「客単価を上げるための新メニューを開発する」など、多くの販売促進のやり方があります。

多くの販売促進のやり方がある中で、どのような方法をとればよいでしょうか? 絶対的に正しい答えというのは、存在しません。

なぜなら、お店の現在の営業状況によってとるべき販売促進のやり方は変化するからです。たとえば、①客数は十分に入っているお店で客単価が目標より低いお店と②客数が取れていないお店では、とるべき販売促進のやり方が変わります。

このように、売上を作るためには、「お店の現在の営業状況を正しく把握し、適切な販売促進を行う」ことが必要となります。そのためにもまずはお店の現在の営業状況を適切に把握できる仕組みづくりが不可欠です。

飲食店の売上をうまく管理するには

その後、Cさんは、お店のその日の営業状況を適切に把握するため、営業日報を作成し、
その日の曜日、天気の情報を記載し、ランチ、ディナーの営業別に売上を客数と客単価に区別して記載するやり方に変えました。

これにより、最近、売上が下降気味であった原因が平日のディナーの客単価にあることが分かりました。そこで、平日限定のサイドメニューを作ることで、平日の客単価をあげ、売上アップを実現することができました。

毎日の売上を管理する目的は、日々のお店の営業状況を素早く把握し、売上アップに向けた取組みに繋げることであり、その日の売上合計だけで見ていても意味がありません。

お店の営業状況を正しく把握するためには、売上金額を最低限、①ランチ、ディナーなどの営業分類、②現金売上、カード売上などの入金分類の2つの観点から把握し、金額だけでなく客数、客単価まで分けて把握しておく必要があります。

また、飲食店の場合、曜日や天気といった外的要因によっても売上が影響されるので、必ずその日の曜日と天気についても把握できるようにしておきましょう。

飲食店の売上アップの基本は売上管理から!お店の売上状況を正しく把握できる仕組みづくりが重要です。

<売上の構成要素>
1日の売上 =ランチ売上 + ディナー売上
=ランチの客数(新規客+固定客)☓客単価 + ディナーの客数
(新規客+固定客)☓客単価

★売上のどの構成要素に原因があるかで、とるべき販売促進の方法が変わります!

著者: 水野剛志

Credo税理士法人代表/税理士・経営コンサルタント

富山県出身で醤油屋の次男として誕生。慶應義塾大学商学部卒業後、税理士法人山田&パートナーズ、アビームコンサルティング(株)、OAG税理士法人/㈱OAGコンサルティングを経てCredo税理士法人/Credoコンサルティング事務所を設立。飲食店を専門に開業支援や多店舗展開支援を年間50件以上実施するなど、財務戦略に基づいた飲食店の繁盛店の仕組みづくりに強みを持つ。
■Credo税理士法人
http://credo-tax.com

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