日本山岳救助機構合同会社(JRO: Japan Rescue Organization)が提示する「再考されつつある山岳遭難救助のあり方」は、山岳遭難救助にかかる費用を誰が負担すべきなのかという点についての示唆を与えてくれます。今回は租税負担の観点から、かかる費用を考えてみましょう。

山岳遭難救助にかかる救助費用

さて、山岳遭難救助にかかる救助費用は誰が負担すべきなのでしょうか。
この点には2つの負担方法が実際に採用されているようです。

1つは「山岳遭難救助活動経費」を県警が負担するというもの、もう1つは「山岳遭難防止対策協会負担金」を県(自治体)が負担するという二重構造の採用です。

県や県警の関係者のみならず、山岳遭難救助の必要性については多くの人が認めていると思われるものの、「登山は自己責任で行うもの」という意見もあるでしょう。
そもそもこれらの活動費や協力負担金はその地域の県民の税金でカバーされているのですから、県外から来た登山者に全くの負担を求めない事に対する疑問の声も起こり得るでしょう。

例えば長野県の場合、遭難に遭う人の8〜9割が県外の人のようです。
そこで入山税や登山税の導入が提案されています。

「そこに山があるからだ」

さて、登山家ジョージ・マロリー(George Herbert Leigh Mallory)に対して「何故あなたは山に登るのか」と問うたら、「そこに山があるからだ(Because it’s there.)」との答えが返ってきたそうです。大変有名なフレーズですからご存知の方も多いでしょう。

「そこに立山連峰があるから」登山家は長野を目指すのであって、長野県民が彼らを呼んでいるわけではないのです。長野県民の租税負担に関する疑問の気持ちも理解できるでしょう。
改めて租税の応益負担というものを考えさせられるところです。

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