消費者の痛税感の緩和とキャッシュレス決済の浸透を狙い、2019年10月の消費税率引上げに合わせてスタートしたポイント還元制度。しかし、現場ではその導入に伴い混乱も…。今回は、Suicaのポイント還元制度について物申したいと思う。

2019年10月の消費税率引上げに合わせてスタートしたポイント還元制度。
2020年6月までの9カ月間、対象店舗でクレジットカード、デビットカード、電子マネー、スマートフォン等を使って代金を支払うと、最大5%のポイント還元が受けられる。
政府の狙いは、消費者の痛税感の緩和とキャッシュレス決済の浸透だ。
例えば、対象店舗で食料品を買った場合、軽減税率8%に加え5%のポイント還元が受けられるため、消費税率は実質3%になり、痛税感は薄まる。
キャッシュレス決済の利用者は急増中で、JR東日本の交通系電子マネーのJREポイント会員の2019年9月の入会数は前月の14倍となったという。
がしかし、現場の混乱は続いているように思う。特にSuicaに物申したい。
Suicaで買い物するとJREポイントが付いて嬉しいけれど、それが「期間限定ポイント」だったりすると何かと面倒。
有効期限があるから失効しないうちに早く使いたいのに、期間限定ポイントはSuicaへのチャージは出来ないという。
駅ナカなど特定の店舗なら利用可能ということで、対象店舗に指定されているJRの駅ビル「アトレ」で買い物する際に、ポイントで支払いたい旨を店員に言うと、
「スミマセン、当店の機械はモバイルSuicaにまだ対応していないんです。Suicaカードならご利用いただけます」と言われた。マジか!?
私はSuicaをスマホに取り込んで「モバイルSuica」にしたので、カードのSuicaは処分してしまった。
意地になってJRの担当部署に電話して、モバイルSuicaの期間限定ポイントを使える店舗を聞いたところ、
なんと都内の3店舗しか対応できていないという。それもいずれも馴染みのない駅ばかり。
平謝りする担当者に「何それ、全然ダメじゃん」と愚痴ってしまう何とも大人げない私。
かくして、期間限定ポイントは使えぬままに失効した。
消費増税に伴うポイント還元の陰に、こんな地味な被害が発生していることを知って欲しいと思う。
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