■支援制度2:雇用調整助成金

「コロナウイルスで休業せざるを得ないけど、どうにか従業員の雇用は維持しよう」という飲食店は、雇用調整助成金の申請をすることができます。雇用調整助成金は厚生労働省が行う助成制度で以前から存在していました。しかし現在、コロナウイルス感染症の問題に伴い、4月1日から6月30日までの緊急対応期間においては要件が緩和されています。

例えば対象者です。本来、雇用保険に加入している事業主のみが申請できるのですが、現在は加入の有無を問わず感染症の影響により自粛せざるを得ない事業主すべてが対象となっています。開業して1年経たない事業主も風俗関連事業者も申請可能です。この他、売上の減少についても本来3か月10%以上減少が要件のところ、直近1カ月5%減少していればよしとされています。申請手続きも「出勤簿や給与台帳がなくともカレンダーに書き込んだシフト表や給与明細で代用可能」「休業計画の届出も6月30日までなら事後提出が可能」とされました。

従業員の出向・職業訓練・休業手当に伴う費用が助成の対象です。中小企業ならば支出した費用の80%が助成されますが、従業員を解雇しなければ助成率は90%に引き上げられます。休業手当については前年度給与の6割を支給することが要件とされていますが、小規模企業が前年度と同水準で支給した場合は全額が助成される見通しです。

ただし制限もあります。この助成金は「従業員の給与を補填する」点で類似する他の助成金と併用することはできません。また、助成金の対象はあくまでも従業員へ支給する給与であり、役員報酬や家族への給与は対象になりません。さらに不正があれば協力金と同様、ペナルティも科されます。

申請は4月13日から始まっています。なお、厚生労働省は「原則申請から支給まで1か月」としていますが、現在、多くの事業主から申請が殺到しているため、支給が少し遅くなるかもしれません。

【参考】雇用調整助成金特設サイト(厚生労働省)