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女性記者のひとりごと vol.82 キャンセル料

新型コロナウィルスの感染拡大により、巷では「キャンセル料」が飛び交っている。実はこのキャンセル料、払う側だけでなく、受けとる側も戸惑っているのだ。

新型コロナウィルスの感染拡大が深刻化する中、旅行や飲食店のキャンセルが相次ぎ経営に打撃を与えている。
中小企業や個人事業者の中にはまさに経営存続の危機に直面しているところも少なくないとか。
かく言う私もつい最近、自分が幹事を務める会合のキャンセルを決めた。
会場は馴染みの店で、旧知のオーナー夫婦に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

ところで、巷では「キャンセル料」が飛び交い、払う側だけでなく、受けとる側も戸惑っているという。
受け取る側の戸惑いは、キャンセル料の税務上の取扱い。
キャンセル料の内容によって税務上の取扱いが変わるからだ。
これ、記者になりたての頃に勉強したなあ。
キャンセル料も店(会社)の収益になり、所得税や法人税の課税対象になるが、消費税については話は別だ。
そのキャンセル料の内容によって取り扱いが変わってくる。

キャンセル料の趣旨が「事務取扱手数料」ということであれば、これは立派な役務提供の対価となるので消費税の課税対象。
しかし「逸失利益の穴埋め」という趣旨であれば、資産の譲渡等の対価には当たらないため消費税の課税対象にはならない。
例えば、ホテルや飲食店のキャンセル料などで、予約の時期や内容に関係なく一律に一定額を受け取るようなものであれば事務手数料に該当し、
消費税の課税対象になるが、予約の時期や内容によってキャンセル料の金額が異なるものについては逸失利益に対する損害賠償金に該当し、課税対象にはならないというわけ。

キャンセル料受取りに際して領収書等に「事務手数料として」とか余計なこと書かない方がいいってことなのかな?
コロナ騒ぎで大きな被害を受けている事業者さんたちには、なんとか上手く立ち回ってほしいと願う今日この頃だ。

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著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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