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税理士がコロナ不況に強い3つの理由!国のお金で資格を取ろう

コロナ禍による不況で今、資格取得を考える人が増えているようです。さまざまな資格がある中、特に「税理士」に強い関心が寄せられています。「今後消滅するかもしれない仕事」と言われる一方、税理士ならではの強みが脚光を浴びているのです。

■コロナ不況で心配なのは「失業」だが…

新型コロナウイルス拡大防止策により消費が一気に落ち込み、コロナによる倒産が増加しました。これらが個人に与える影響で真っ先に懸念されるのは「失業」です。ただ、その懸念も、業界ごとに異なっています。

●飲食業、ホテル・旅館業は不況だが士業は安定

帝国データバンクによれば、6月19日時点でコロナ関連による倒産件数は全国で273件発生し、4月以降、日を追うごとに急増しているとのことです。倒産件数で多いのが飲食店(43件)、ホテル・旅館(41件)、アパレル・雑貨小売店(20件)となっており、いずれも対面での接客が欠かせない業種です。また、昨年までのインバウンド需要で人材募集を積極的に行っていた分、突然の解雇でこれからの生活に悩む人も少なくないようです。

一方、このコロナ不況になっても安定して求人を行っているのは士業業界です。人材紹介事業を営む株式会社レックスアドバイザーズの調査によれば、コロナ不況でも監査法人や会計事務所といった士業関連の人材ニーズは依然と高く、求人をやめない事務所が目立つとのことです。

●今後の就職のカギは「リモート可」「柔軟性」「専門性」

コロナ禍でなくても、台風や地震といった自然災害で一部の業態の事業経営が阻まれ、従業員が仕事を失うといったことは今後も生じる可能性があります。何が起きても食べていくためには、いつどこで何が起きても維持できる仕事を選ぶことが重要です。特に「リモートで仕事ができる」「どのような出来事があっても柔軟に仕事ができる」「需要が絶えない専門性がある」の3要素は生き残る仕事のキーワードになります。先ほどの士業関連の人材ニーズの高さは、この3要素を満たしているからだと言えます。

■税理士資格が不況に強い3つの理由

ではここで、税理士という資格がなぜ不況に強いかを考えてみましょう。先ほど挙げた3つの要素と照らし合わせると、税理士ならではの強みが次のように浮かび上がります。

●在宅で柔軟に仕事ができる

税理士資格で自宅開業をすれば在宅で仕事ができます。ただ、税理士法は2カ所事務所を禁止しています。そのため、自宅以外の事務所で仕事をしている税理士は仕事の持ち帰りが制限されていました。しかし、コロナ禍以降、日税連がテレワークに関する指針を公表、自宅での仕事がしやすくなりました。この流れから、今後テレワークは容認される可能性が高いといえます。

【参考】

日税連 新型コロナ感染対策の外出自粛を受けテレワーク指針公表 臨時的な業務なら自宅もOK

●育児・介護があっても両立・復帰がしやすい

女性は重要な労働力として社会から期待される一方、働き続ける上でのハードルがあります。出産・育児と介護は、今でも女性が担うことが多いのです。そのため、働き続けたくても中断せざるを得ず、一度中断すると同じ職業や役職に戻りにくくなります。

しかし、税理士資格があれば、子育てや親の介護をしながら自宅開業や時短勤務で両立しやすくなります。もし一時中断したとしても、需要の高さから、他の職種よりも職場復帰は容易です。

●専門知識とコミュニケーションでAIに勝てる

ここ数年、「AIが台頭したら税理士業はなくなる」と、まことしやかに囁かれるようになりました。「税務申告書代行者と経理・会計はAIの台頭で2050年までになくなるだろう」とオックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が2013年の発表論文で示したからかもしれません。確かにその可能性は否めませんが、消えるのは単純な記帳代行や税務申告といった一部の業務に限られるとみられます。

AIに高度な専門性や思考力が求められるコンサルティング業務は無理でしょう。複雑なコミュニケーションを通じて個々の経営者の悩みに寄り添い、的確な助言ができるとも思えません。このように考えると、税理士の仕事は未来がないとはいえないのです。

■教育訓練給付金を使って税理士になろう

「強みは分かったけど…税理士になるにはお金が必要でしょ?」と言う人もいるでしょう。確かに税理士試験は国家試験の中でも難関の部類です。専門学校に通って効率的に勉強しないと資格を取得できません。しかし、スキルアップを目指す人のための国の支援制度「教育訓練給付金」を使えば負担が軽くなります。

●教育訓練給付金を使えば最大10万円をもらって資格が取れる

教育訓練給付金とは、厚生労働省が働く人の勉強や資格取得に対して給付する支援金です。初めて利用する人は1年以上、2度目以降の人は3年以上、雇用保険加入期間があれば資格取得費用の20%(上限10万円)につき給付金がもらえます。ただし給付を受けるには参加率が8割以上かつ修了試験や定例試験の正答率が6割以上であることが必要です。この条件を足かせに感じるかもしれませんが、官報合格に近づくためのしくみだと思えば、経済的にも合格戦略的にも非常にいい制度だといえます。

●受験生が減っている今こそ税理士は生き残りの武器に

今、税理士の成り手が減っています。平成22年の受験申込者数は7万5785人でしたが令和元年度には3万6701人、10年弱で受験者数が半分以下に落ち込んだのです。一言で言えば「税理士の人気がなくなった」わけですが、見方を変えると個々人の工夫次第で武器にできる資格になったといえます。既述しましたが、AIに取って代わられる可能性があるのは事務作業に限られます。受験者数が減っても税理士の資格の信用性は変わりません。複雑な思考や専門性、コミュニケーションスキル、そして自分の個性を活かせば事業はいくらでも大きくできるのです。「自分にしかできない仕事を生み出したい」「自分の知恵と個性で勝負したい」と思う人にとって、税理士資格は最強の武器になるはずです。


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著者: 鈴木まゆ子

税理士・税務ライター

中央大学法学部法律学科卒業後、ドン・キホーテ、会計事務所勤務を経て2012年税理士登録。ZUU online、納税通信、朝日新聞『相続会議』などメディアで税務・会計・お金に関する記事を多数執筆。著書に『海外資産の税金のキホン』(税務経理協会、共著)

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