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女性記者のひとりごと vol.86 空き家特例

老人ホーム等で亡くなる人が年々増加し深刻化している「空き家問題」。
超高齢化社会に突入し様々な空き家問題が同時多発しているが、税制面からの対策が奏効するかじっくり見守りたい。

老人ホームで亡くなる人が増加する中、「空き家問題」も年々深刻化。こうした中、国もようやく対応に本腰を入れ始めた。

平成31年度改正では、老人ホーム等で亡くなる人が年々増加していることを踏まえ、空き家の譲渡所得の3千万円特別控除の対象に被相続人が老人ホーム等に入居していた場合を加え、適用期限を35年12月31日まで4年延長された。社会問題化している空き家の発生を抑制するのが狙いだ。

空き家の譲渡所得の3千万円特別控除は、被相続人の居住の用に供していた家屋を相続した相続人が、その家屋(耐震性のない場合は耐震リフォームをしたものに限り、敷地を含む)又は取壊し後の土地を譲渡した場合には、一定の要件を満たせば譲渡所得から3千万円を控除する制度。28年度税制改正で創設された。

適用要件の一つが、「相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものであること」。このため、財務省の28年度の租税特別措置法改正の解説では、「例えば、その被相続人がその相続の開始の直前において老人ホーム等に入居していて、既にその家屋を居住の用に供していなかった場合には、本特例の対象となる被相続人居住用家屋には該当しない」と説明されていた。

31年度改正では、老人ホーム等に入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋等でも、

1)被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、相続の開始の直前まで老人ホーム等に入所をしていたこと

2)被相続人が老人ホーム等に入所をした時から相続の開始の直前まで、その家屋について、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないこと

の要件その他一定の要件を満たす場合に限り特例を適用する見直しが行われた。

超高齢化社会に突入し様々な空き家問題が同時多発しているが、税制面からの対策が奏効するかじっくり見守りたい。


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著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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