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税理士法人Brothership代表 松原潤の経営コラム 「経営支援型会計事務所の採用方針」

税理士法人ブラザシップでは、人事戦略を最上位に位置付けている。そこで、今回は採用をテーマに、今までの取り組みや採用基準について紹介したい。

人財が命 だから採用を重視する

私たち税理士法人ブラザシップは、担当者全員が経営支援を行っている全国的にも特異な事務所だ。おそらく、代表の先生だけがコンサルティングを行える、もしくは税務担当者とコンサルティング担当者を分けている事務所が多いと思われる。創業時から、担当者全員が経営支援のできる事務所を作りたいというビジョンを周囲に語ってきたが、ほとんどの同業者やコンサルティング会社から無理だと言われ続けてきた。それでも、そういう組織にしたい、必ずできるという信念を貫いてきた。

なぜ私たちはそれを可能にしたのか。それにはいくつかの要因があるが、中でも重要なのは採用だと考えている。人事戦略は最上位の戦略であると捉えているから、採用には相当のこだわりがある。どれだけ秀逸な戦略を描いたとしても、実行されなければ成果は出ない。私たちのような労働集約ビジネスならなおさらだ。私たちの事業は経営者の心を動かすサービスであり、誰にでもできる仕事ではない。目に見えないものを提供している以上、人財が命なのだ。採用は、お金をかけるか時間をかけるかといわれているが、私たちはその両方をかけてきた。

基本方針は「迷ったら採らない」

私たちの採用基本方針は、「迷ったら採らない」。これを貫いている。中小企業は採用への投資を惜しむ傾向にあるように感じる。しかし、いったん採用するとパフォーマンスを発揮していなかったとしても毎月数十万円の給与を払い続けることになる。採用した以上は責任があり、簡単に辞めさせることはできないからだ。それなら採用にお金、もしくは時間をかけた方がいい。入口管理が重要だ。事前対応は、結果としてコストが一番安く済む。

自社の企業文化に合わない人が入社すると、お互いに疲弊する。特に少人数で経営していると、1人の影響力で大きく組織が乱されることもある。また、離職はショックが非常に大きい。たとえていうなら、経営者にとって離職は大好きな彼女に突然フラれるぐらいの衝撃がある。残されたメンバーに与える影響もまた大きい。

面接の短時間で気になる本人の特徴や個性は、採用後に大きく増幅していく。後から振り返ってみると、面接中に片鱗を見せていることに気付く。もちろん人間誰もが個性を持っており、その個性は尊重すべきで武器になるが、その個性が組織と合わない場合には余分な衝突が起こる。

面接時に誘惑はある。この人を逃すと他に良い人がいないかもしれない、ちょっと気になる点はあるがこれぐらいならなんとかなるだろう、自分の気のせいかもしれない、など。しかしながら、迷っている時点で答えは決まっている。見送るべきだ。私たちは合わない人を採用するくらいなら、成長のスピードを落としてきた。振り替えると、採用の厳選化が、私たちが膨張ではなく拡大できた大きな要因だと思う。

スタッフは同じ船に乗る家族である。誰を船に乗せるかは最重要事項なのだ。寝ている時間を除けば、家族よりも共にする時間が長いかもしれない。できないことをできるようにするのが仕事であり、それには仲間が必要である。この人でダメだったら採用した自分が100%悪い、と思える人を採用してきた。だからスタッフ一人ひとりには相当の思い入れがある。

私たちの採用基準

次に私たちの採用基準を公開したい。税理士法人ブラザシップは、知性と品性を兼ね備えたプロフェッショナルが乗り込む船である。選考は人物重視。何ができるかよりも、どんな人かが重要だ。技術は後天的にいくらでも身につけられる。しかし、マインドを外から変えていくのは困難を極める。

具体的にどんな人を求めているか。

・誠実であること。誠実さを補うスキルはない。

・素直であること。どんなベテランであっても、財務をベースにしたコーチングはすぐにはできない。成長するためには内省が効果的であり、それには素直さが必須である。

・自己成長意欲が高いこと。私たちが提供できることは自己成長。自己成長を望まない人は我々の組織に合わない。

・責任感が強いこと。私たちはお客様の財務情報という重要機密を扱い、また期限がある仕事をしている。

・組織として成果をあげることを良しとすること。コンサルティング会社は個人主義でバラバラになりがちだ。誰が誰より優秀かといったことに注目が集まる。しかしメンバーは内部ではなく外に向けて力を発揮すべきである。ノウハウは共有するものであり、自分さえ良ければよいという人は私たちには合わない。私たちは分業体制をとっており、チームで仕事をする。担当者が経営支援に集中できるのは、アシスタントと財務支援部(パート)がいるおかげなのだ。

・コミュニケーション能力がある。コーチングの仕事をするため、最低限のコミュニケーション能力は欲しい。人の話を聴ける、目を合わせて会話ができる、質問に対して自分の答えを伝えられることは必要である。

そして最後は、その人がもし自分の経営する会社の担当者だったらOKか、の視点で判断する。

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著者: 松原潤

税理士法人ブラザシップ 東京オフィス/代表社員 公認会計士・税理士

大手監査法人勤務後、トヨタ系ハンズオン型ベンチャーキャピタルで、様々なベンチャー企業の修羅場を経営者と乗り越える。現在は経営支援型会計事務所の代表を務める。
コアスキルは、財務、コーチング、戦略的思考、心理学。経営者のポテンシャルを120%引き出して理念ビジョンを叶える仕事と、ベンチャー支援がライフワーク。

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