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バックオフィス複業マンの経理実務コラム 第19回「繰延資産」

本来、支払った経費は、費用として計上されます。一方、繰延資産となる経費は、資産に計上して、数年間に渡って費用計上できます。今回の記事は繰延資産についてご紹介していきます。

繰延資産とは

繰延資産はすでに支払い義務が確定し(支払い後も含みます)、これに対する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発生する費用のことです。費用の効果が将来に向かって発生するため、それに合わせて会計処理も数年間に渡り、費用計上するということですね(減価償却と同じ概念です)

会社法で定められている繰延資産

繰延資産の具体例は、会社法と税法で定められており、まずは会社法で定められている繰延資産を紹介していきます。なお、会社法で定める繰延資産は、後に紹介する税法上の繰延資産にも含まれます。

・創立費

会社を設立登記するまでにかかった費用です。設立登記の際の登録免許税や税理士報酬、定款及び諸規則作成のための費用などが挙げられます。

・開業費

会社を設立登記した後、実際に営業開始するまでにかかった費用です。営業開始前の調査費用や、PC購入費用などが挙げられます。

・開発費

新技術・新資源の開発、新市場の開拓にかかった費用です。なお、「研究開発費等に係る会計基準」の対象となる研究開発費については、繰延資産の開発費には該当せず、発生時に費用として処理しなければなりません。開発費関連の費用が発生した場合は、会計処理に留意する必要があります。

・株式交付費

新株の発行、または自己株式の処分にかかった費用です。同取引に付随する、金融機関の取扱手数料、証券会社の取扱手数料も株式交付費に含まれます。

・社債発行費等

社債の発行にかかった費用で、金融機関の取扱手数料、証券会社の取扱手数料なども含まれます。また、新株予約権の発行にかった費用で、資金調達などの財務活動に関するものも含まれます。

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