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新米経理必見!3分でわかる業務手順 第21回「クレジットカード決済の領収書保管義務」

会社で物品を購入したり、Webサービスを使用したりする場合、クレジットカードで支払いを行うことが多いですよね。クレジットカードは後日一覧で明細が送られてきますが、明細一覧を保存することで証憑となりうるのでしょうか?それとも別途、領収書の保管が必要なのでしょうか。今回は、クレジットカード決済の領収書保存ルールについて、お伝えしていきます。

領収書の保管義務

会社で仕入や、物品支払いを行うと、支払先から領収書を発行してもらえます。金銭の受け渡し事実と、支払い内容を証明するもので、法律で一定期間、保存が求められています。

会社の領収書保管ルールに関しては、法人税法に定めがあります。

 

法人税法 タックスアンサー No.5930 帳簿書類等の保存期間及び保存方法

「法人は、帳簿を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類を、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。」

 

なお、青色申告事業者において、繰越欠損金が生じている会社においては、最大10年間の領収書保管が求められます。繰越欠損金の詳細は割愛しますが、赤字が生じている会社は繰越欠損金の残高がある可能性が高いです。黒字続きの会社は、7年間の保管、それ以外の会社は最大10年間保管義務があることを抑えておきましょう。

また、Webサービスを使用した際に、紙ではなく、PDFやメールなどの電磁的方法で領収書が発行されることがあります。その場合、印刷して、紙ベースで領収書を保管する必要があるのでしょうか?答えは、電磁的方法のまま保管しても良いですし、紙で印刷して保管する方法、どちらでも大丈夫です。

クレジットカード利用伝票と領収書の関係

支払いをクレジットカードで行った場合、原則として、利用伝票(クレジットカード利用伝票)が発行されます。お店側はクレジットカードで支払いを受けても、そのタイミングで直接金銭を受領しているわけではなく、領収書を発行する立場にはありません。そのため、領収書でなく利用伝票が発行されます。一方、クレジットカード決済時に、後日金銭を受領する権利を得たとして、レシートや領収書を発行してくれるお店もあります。最近では、利用伝票とレシートを1枚の用紙として発行してくれるお店も増えました。

お店側にレシートや領収書を発行してもらえれば、もちろん経費として認められます。他方で、利用伝票のみ受け取った場合は、どうでしょうか。利用伝票は、領収書にはなりませんが、一方で、消費税法で定める、経費計上が認められる書類要件には当てはまり、利用伝票でも経費として認められるという考え方が一般的です。消費税法で規定されている要件は以下のとおりです。

 

消費税法で、例外的に請求書等と認められる要件

①発行者の名前

②利用年月日

③商品やサービスの内容

④支払金額

⑤書類を発行される者の名前

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