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【コラム】税務署 名義預金はココを調べる

遠くにいる息子より、近くに住む孫は余計にかわいい。
最近では、孫への教育資金贈与制度や、結婚資金贈与制度など、さまざまな孫向けの贈与制度が導入され、お年寄りの中でも関心が高い。ただ制度が多すぎて、その内容をそれぞれ理解している人も少ない。そのため、「もっと簡単に孫にお金を残せないのか」と、いろいろ考えた挙句、結局ぱっと思いつく名義預金にはしるお年寄りが多い。暦年贈与の非課税枠も知らずに、とにかく「保険金の満期が来たから使わないうちに移しちゃえ」って具合だ。

「これで相続対策も万全」と、結構油断しているのだが、相続が起きてからが大変。そもそも相続税調査でチェックされるのが名義預金や名義株。名義預金の調査では、
①財産の原資は誰が負担しているか、
②誰がその財産を管理・運用・支配しているのか、
③財産の名義人がその財産を有することとなった経緯、
④預金通帳、届出印鑑、キャッシュカードを誰が修辞しているのか、
⑤保管場所はどこか、
⑥贈与の事実、申告の有無
などが入念に調べられる。
こんなこと、税理士でもなければ意識しないわけだが、税理士も実は名義預金の有無の確認をする人は少ない。「聞きづらい」というのが一番の理由だが、そもそも「被相続人以外知らない」と思っている。相続税調査は、法人調査と違って一生に1度あるかないか。調査が行われたら、その対応は大人と子どもの差がある。名義預金は、孫にとっては嬉しい反面、「もっと上手くやってくれれば」との声も少なくないのが現実だ。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は租税研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャーとしても活動。
■税と経営の顧問団租税調査研究会
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