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カフェテリアプランの更正処分が全部取消しとされた【所得税】元国税審判官が解説 公表裁決から学ぶ税務判断のポイント(第11回)

福利厚生の一環として設けられたカフェテリアプランのうち、何ら要件なく金銭や商品券等の支給を受けることを選択できるとか、自由に品物を選択できるなどのメニューがある場合については金銭を給付するのと同様とみられるから、現に選択したメニューにかかわらず、全ての経済的利益が課税対象となるという判断が示されました。

国税不服審判所令和2年1月20日裁決(国税不服審判所HP)

1.事実関係

本件は、請求人の被合併法人であるE社が、使用人に対する福利厚生の一環として設けたカフェテリアプラン[1]における人間ドック等補助メニューに係る経済的利益(本件ドック等経済的利益)は給与等として課税されない経済的利益に当たるとしていたところ、原処分庁が、E社が当該使用人に付与するポイントには換金性があることから、当該使用人が当該ポイントを使用することにより受ける経済的利益はその全てが給与等として課税されるとして、当該人間ドック等補助メニューに係る経済的利益(本件ドック等経済的利益)について源泉所得税等の納税告知処分等をしたのに対し、E社がその全部の取消しを求めた事案である。

なおE社のカフェテリアプラン(本件プラン)には、E社が課税扱いとしていた「財形貯蓄補助金」その他(本件財形メニュー)及び非課税扱いとしていた「人間ドック補助」その他(本件財形以外メニュー)があり、毎年4月1日に在籍している使用人に20ポイント(1ポイント1千円)相当))を付与し、有効期間は翌年の3月末日までで繰越はしないという制度となっていた。


[1] 選択型福利厚生制度のことをいう。

2.争点

本件プランによる経済的利益はその全てが源泉所得税等の課税対象になり、E社には、本件ドック等経済的利益について源泉徴収義務があるか否か。

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