3.原処分庁の主張

本件財形メニューは、E社が費用を負担するという性質の他のメニューとは異なり、使用人から申請された本件財形メニューに使用するポイント数に相当する金銭が、E社から使用人に支給されるものであるから、使用人は、E社から、費用負担を肩代わりしてもらうという経済的利益の供与と、金銭の支給という二つの供与の方法を選択することができるといえる。そうすると、本件プランによる経済的利益は、いずれも無条件で金銭の支給が受けられるものではないものの、使用人の選択により換金することができるものであると認められ、金銭により支給される給与等と何ら変わるものではないから、使用人が本件プランから選択した現に受けるサービスの内容いかんにかかわらず、その全額が給与等として課税されるものと認めるのが相当である。

4.審判所の判断

本件プランは、E社の規定上、全ての使用人を対象とし、使用人の福利厚生の充実等を目的として設けられたものであり、使用人の職務上の地位や報酬額に比例して異なるものではなく、一律に1年間で2万円を限度とするものであることから、福利厚生費として社会通念上著しく多額であるとは認められない。

本件財形メニューは、使用人のうち一定の期間内に財形貯蓄をした者に対して、その補助として積立額の範囲内で申請したポイント数に相当する金銭が支給されるものであり、何ら要件なく本件ポイントを金銭に換えることを内容とするものではなく、本件財形以外メニューについても、自由に品物を選択できることを内容とするものは認められず、一定の要件を充足しなければサービスを受けられない内容のものである。また、使用人がサービスを受けずに残ポイントがある場合においても、当該残ポイント数に相当する金銭がE社から支給されることを内容とするものではないことからすると、本件プランは、ポイントを現金に換えられるなど換金性のあるカフェテリアプランとは認められず、金銭を給付するのと同様とはみられないことから、現に選択したメニューにかかわらず、全ての経済的利益が課税対象となるものには該当しない。

したがって、E社には、本件ドック等経済的利益について源泉徴収義務はない。