● 会計事務所でのサービス提供と中小企業診断士

私は中小企業診断士の資格を有しながら静岡の会計事務所に勤務しているので、せっかくなので日々の業務の中で中小企業診断士試験で学んだ知識が活かされている場面を紹介しようと思います。

会計事務所×中小企業診断士 ① 金融機関との交渉に役立つ

 会計事務所は言ってみれば、決算書や申告書をつくる仕事がメイン。逆に金融機関は決算書を読み、分析して与信判断をする立場。しかし、会計事務所職員が学ぶ簿記検定や税理士試験では決算書を「読む」「分析する」という視点で学ぶ機会がほとんどありません。ここにギャップがあります。

そのギャップを埋めるのが、中小企業診断士の知識。「財務会計」の科目ではそういった経営分析手法を学びます。決算書の数字を分析したり、さらには将来の投資計画に数値的な裏付けを持たせたりして、金融機関との交渉を進めるのに役立ちます。

さらに、近年では「事業性評価」というキーワードともに、決算書に表れない企業の強みに着目していこうとする流れがあります。ヒト・モノ・カネ・情報という経営資源のうち、カネ以外に着目する流れです。こういった際にどのようなことが事業性評価につながるのか、こういった視点も学べるのが中小企業診断士試験の良いところです。

会計事務所×中小企業診断士 ② 補助金などの優遇制度の紹介

「中小企業経営・政策」という科目があり、その中で中小企業が活用できる補助金、助成金、融資制度や優遇税制を学ぶことができます。よく社長から「こういう制度があるって聞いたんだけど、どういうこと?」と聞かれたりしますが、そんなときにビックリせずに対応できるようになります。(実際に申請を受任するかは別の話ですが)

こういった制度は星の数ほどあり毎年変わるものも多く、もちろんすべてを憶えることはできませんが基本的な仕組みは同じだったりするので、お金にまつわる様々な相談を受ける会計事務所にとっては役立つ知識となるのではないでしょうか。

会計事務所×中小企業診断士 ③ 経営コンサルティングサービスの提供

会計事務所では「経営コンサルティング」を高付加価値サービスとして提供しているところも多くなっています。また金融機関と連携して経営改善支援を行っている会計事務所も多くあるでしょう。こういった場面では、税務・会計以外の知識は必須です。

いざ、経営コンサルティング、経営改善支援を掲げたものの一体なにから始めればよいのだろうと迷われるケースもあると思います。世の中に「コンサルティング」が溢れている今、本物の経営コンサルティングを行うには、まずは土台となる知識が必要だとは思いませんか。その土台こそが中小企業診断士の知識ではないかと私は思うのです。