東京都のM&A件数が圧倒的に多かったのは、企業数が多く商圏が大きいこと、成長戦略の一環としてM&Aを積極的に展開する企業が多いことなどが影響したものと推察される。
地方都市の福岡県、北海道も上位10位内に入っており、経済規模の大きな都市周辺部で、企業の合従連衡や新陳代謝がより速く進んでいる。
東京都は2018年以降の3年間をみても、M&A件数はほかの道府県を圧倒しており、2位の大阪府も3年連続で100件以上となっている。愛知県や神奈川県もM&Aの件数は毎年50件以上にのぼり3位を争っている。
このほか、福岡県もM&Aが進んでおり、2020年は前年度より5件減少して31件だったが、過去3年間のトータルで100件近くのM&Aがあった。北海道も、2018年15件→2019年17件→2020年25件と増勢をたどっている。2020年の内訳をみると、25件中、13件は道内企業が買い手としてかかわった案件。道内に本社を構えるアインホールディングス(調剤薬局)、ツルハホールディングス(ドラッグストア)、ニトリホールディングス(家具・インテリア)といった全国トップクラスの大手小売業がM&Aに積極的だ。
一方で沖縄県に関しては、過去3年間のM&A件数は11件にとどまり、11件のうち10件は県内企業が買収対象となっている。商圏を絞った成長戦略を展開していることが伺える。
このほか、3年間でM&A件数が5件以下は青森県、岩手県など11県を数える。いずれも県内に“買い手”側となる上場企業などの大手が少ないことなどが共通する。なかでも宮崎県はここ3年間で1件(被買収案件)のみだった。
東京商工リサーチによると、2020年(1-12月)に全国で休廃業・解散した企業は、4万9698件(前年比14.6%増)。これまで最多だった2018年の4万6724件を抜き、2000年に調査を開始以降、最多を記録したとしている(図表2)。休廃業した企業の代表者の年齢を見てみると、70歳代が41.7%、60歳以上になると84.2%で、社長の高齢化が休廃業・解散を加速させていることが分かる。




