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社内独立制度を通じ、税務のシェアハウスを!強みを活かして自分の能力を”スイッチ”できる組織を目指して 【Switch税理士法人 代表・鈴木 雄平氏/長妻 広樹氏】

今回のゲストは、28歳にして税理士法人を立ち上げ業容拡大中のSwitch税理士法人様。カフェのようなおしゃれなオフィス、顧客を招いてボートゲームを楽しみ、集客もSNSを活用するなどまさに”イマドキの実力派会計人”だ。立ち上げ当初から在宅勤務や、オンラインMTGを積極的に取り入れていた為、コロナ禍において影響はなかったとのこと。そんな令和の時代にふさわしい税理士法人の代表を務める鈴木氏(写真左)と長妻氏(写真右)は組織を“シェアハウス”のようにしていきたいと話す。今、彼らが考える事務所の多様性とは…?今後のビジョンと共に話を伺った。(取材・撮影:レックスアドバイザーズ 市川)

出逢いはSNS。勉強仲間だったおふたりが出会うまで

会計業界に入るきっかけについてお聞かせください。

長妻:実家が自営をしていたこともあり会社の経営や、不動産などの相続に関わる分野に興味を持つようになりました。何かしらの法律家になりたいと考え大学は法学部へ。そこで簿記の試験を受けてみたところ案外スムーズに合格できたので、適性があるのかもしれないと思うようになりました。また大学には税法における有名な先生がいて、そのゼミに入ったこともあり税理士の道に進むことになりました。

税理士試験に合格後は山田&パートナーズに入り、資産税の分野で業務にあたりました。クライアントは、自分の土地を持っていらっしゃる地主さんや、中小の会社を経営していて相続に悩んでいる方が多かったですね。

ここでの業務は毎日が刺激的でしたが、いずれは自分で独立してやってみたいなという気持ちがあって。そんなときに予備校時代の勉強仲間だった水村という友人が現事務所の前身となる個人事務所を立ち上げたので合流することにしました。

鈴木:私も長妻同様、大学1年生の時点で簿記2級を取れたことがきっかけで、会計に興味を持ち始めました。それでもまだ1年生ですから、具体的な職業として意識はしていませんでしたが、何か他にも資格を取ろうかと思っているときに起きたのがリーマンショック。大学の先輩方も、決まっていた内定がどんどん白紙に戻っていくのを目の当たりにして、一般企業へ就職することに危機感を持ちました。そこで税理士の勉強を始め、24歳のときに合格をしました。

新卒で辻・本郷税理士法人に入ってから5年間は法人国際部に配属となりました。当時の国際部のクライアントは、大きな上場企業に取引が絞られていたので、他に企業承継の分野にも関わりました。部長職にもつき、次のキャリアを考えたときにやはり独立をしたいなと思うようになり、そんなときに私も水村に声をかけてもらいました。

実は、水村と私はTwitterで出会いました。長妻のように、元々の知り合いではなかったのです。今もそうかと思うのですが当時もTwitterで勉強仲間同士が繋がるのが流行っていて、2016年、私たちが28歳の時に合流したという形です。今は水村が別の仕事をしているので、昨年からは私たち2人が当法人の代表になっています。

顧客は秋葉原のクリエイター。同世代だからこそ寄り添い支援ができる

御社ならではの特徴を教えてください。
長妻:一番大きな特徴は、クリエイターや同人作家向けの「ドージン・ドット・タックス」という確定申告プランを運営していることです。

これはクリエイターの方の手間を限りなく減らして確定申告できるよう、毎月末に領収書や売上明細を専用封筒で郵送するだけで、帳簿の作成や税務署への提出はこちらが行うというものです。現在600名ほどの方にご利用いただいています。

同世代のクリエイターさんが多いと伺っています。

鈴木:お客様から相談を受けるときに、その方の仕事を理解することは必須。業界ならではの専門用語なども出てくるのですが、私たちは世代的に元々ゲームやマンガが好きなので、お客様のお悩みを把握するのにも役立っています。

こういったサービスが始まったきっかけは何だったのでしょうか。

長妻:クリエイターの知人が、健康保険証を持っていなかったことがきっかけでした。私と同い年くらいなのに健康保険証がないとは、一体どういうことなのかと当初は驚きました。しかし他にも、クリエイターとして活躍されている方と接するうちに、一流のクリエイターであってもそういったお金の面や手続きの面にはとても苦手意識を持っていらっしゃる方が多いと知りました。実際に、「健康保険や年金は支払った方がいいの?」といったご質問をいただくこともあります。

そして、ご相談に乗っていると、税金やお金に関すること以外にも「自分の作品をSNSに無断掲載された」といった法律に関わるお話も出てきます。それもあって、当事務所がワンストップサービスとして、クリエイターの方のご相談を受ける窓口になれるのではないかと考えました。相談の種類によっては社労士さんや弁護士さんに依頼しています。

このサービスを始めた段階ではクリエイター支援を前面に出している事務所も無く、才能あるクリエイターの方から多くご依頼いただきました。ありがたいことに、そういった初期のお客様から、Twitterや口コミを通じて我々のサービスをご紹介いただき、広がっていきました。

お客様のお悩みに応えるサービスだったのですね。

鈴木:そうですね。ニーズに応えていく面としてはほかにもありまして、クリエイターの方の中には、顔を見せたくないというお客様も多かったので、サービスの初期からSkype音声での面談を取り入れていました。遠方にお住いの方でも変わらないサービスを提供できますし、今回のようにコロナ禍の中でも今までと変わらずご相談を受けられました。

新しいクラウドサービスやアプリなどを積極的に取り入れていらっしゃる印象です。

鈴木:法人を立ち上げた水村が先進的なシステムを積極的に取り入れました。それもあって、マネーフォワードやStreamedなどのWebツールを使っています。あまり会計業界では馴染みのない頃からいち早く取り入れていたので、使いこなすノウハウを持っていると思いますよ。ペーパーレスなどのDX化も進めています。ITのツールを使って、できるだけラクに、生産性を高くするように業務を改善したいですね。

強みを活かせ!社内独立制度やテレワーク導入で新しい組織形態を

おふたりが代表になられてこの1年間で取り組んだことは何でしょうか。

長妻:現在、水村から経営を引き継いで1年くらいですが、とにかく仕組み作りをした1年でした。急に法人が大きくなったこともあり、労務管理などの仕組みをしっかりと整えました。また、他よりも早くからクラウド会計を導入していてリモートワークの土壌も出来ていたので、今現在はリモートワークで自宅でも申告書まで大体は作れます。正社員はもちろん、パート・アルバイトの方も、週一だけ出勤で、自宅でテレワークしてもらっています。あと、紙ではなくデータにしているので、リモートワークでも資料紛失のリスクはありません。

すでにある程度環境は整っていますが、どんどん登場する優れたツールから弊社に導入できるものはないか、常にアンテナを張り、比較検討を行っていますよ。

社内独立制度を用意しているとお伺いしています。

鈴木:はい。当事務所では、「社内独立制度」を導入しています。弁護士さんですと「イソ弁(居候弁護士)」といって、どこか事務所に所属しながら個人でも案件を受ける、事務所内独立がよくあります。税理士でその形態は珍しく、組織に所属しないなら独立する方が多い。しかし設備やオフィスを一から整えるのは大変ですし、一人で出来るか不安に思うことだってあります。また、たくさんの申告書を一人でチェックしていると、判断に迷って誰かに相談したいこともあります。そんな時、ちょっと相談できるような仲間がいればいいですよね。

この制度の特徴は、まず会社に勤めているのでそこからの給料が入り、経済的に安定することです。一方で、自分でお客さんと案件を取ってきて個人として仕事を進めてもいいですし、そこで何か困ったことがあれば同じ社内の仲間として相談に乗ります。自分で受注した案件であっても、例えばコピー機やPC等会社の設備を使っていいですし、請求書など総務的なことは会社に任せてしまっても良いです。お試しで独立できるのも、いい経験になるのではないかと思っています。

一見、私たちにメリットのないような制度に見えるかもしれませんが、こういった新しい取り組みを通して、私たちに無いスキルを持った新しい人材が入ってくれたらという思いもあります。弊社は総合型の大きな事務所ではありません。しかしこの規模だからこそ、職員の多様性を育てられますし、自分のやりたいことにどんどんチャレンジできるような事務所にしていきたいと思っています。そういった意味で、まさにシェアハウスのような事務所でありたいと思っています。

新しい働き方を積極的に導入されているのですね。

長妻:私たちは昭和の終わり、ほぼ平成に生まれた所謂ゆとり世代です。世間では良い印象はないかもしれませんが、良い意味で固まらず、のびのびとやっていきたいんですよ。

社内独立制度もそうですが、それぞれの強みは残し、苦手な部分は協力しながらやっていく。ピラミッドな組織にはしたくないからキャリアや働き方の多様性を尊重しています。

これからの時代は自分らしく生きていくことが大切だと思っています。誰かに言われた通り動くのは楽しくない。そういう仕事のしかたでは、組織が一つになっているように見えたとしても、実は個々が持っている本当のパワーも個性も活かしきれなくなります。ひとりひとりが活かせる能力を”スイッチ”していく。そんなフラットな組織を目指しています。

 

以前、弊社求人媒体アカナビでも取材をさせていただきましたが、在宅勤務を積極的に取り入れている働きやすい事務所様でした! 今回お二人のお話を聞き、働く仲間や組織を大切にされていることが伝わりました。 鈴木先生、長妻先生有難うございました!

Switch税理士法人

●設立

2016年10月

●所在地

東京都千代田区神田佐久間河岸78-6 第二壽ビル3F

●理念

1つ1つの経営を大切に

●企業URL
https://switch-c.com/

 

著者: KaikeiZine編集部

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