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設立2期目の法人の消費税の納税義務が免除されないとされた事例【消費税/請求棄却】元国税審判官が解説 公表裁決から学ぶ税務判断のポイント(第19回)

資本金1千万円未満で設立された基準期間のない法人であっても、設立1期目の特定期間における課税売上高及び給与等の額がいずれも1千万円を超えた場合、設立2期目の事業年度において、納税義務は免除されないという判断が下されました。

国税不服審判所平成30年2月23日裁決(国税不服審判所HP)

1.事実関係

本件は、審査請求人(請求人)が、設立2期目の事業年度について、消費税の納税義務が免除されるとして消費税等の確定申告書を提出しなかったところ、原処分庁が、当該設立2期目の事業年度の前事業年度開始の日以後6月の期間における課税売上高が1千万円を超えていることなどから、消費税の納税義務は免除されないとして、消費税等の決定処分等を行ったことに対し、請求人が、当該設立2期目の事業年度には基準期間[1]が存在しないから、消費税の納税義務が免除されるとして原処分の全部の取消しを求めた事案である。

請求人は、平成25年4月、資本金の額500万円で設立された法人であり、設立2期目の事業年度である平成26年4月1日から平成27年3月31日までの課税期間(本件課税期間)に係る基準期間はないが、その設立の日から平成25年9月30日までの期間における課税売上高及び給与等の金額(本件給与等支払額)はいずれも1千万円を超えていた。


[1] 法人の場合、その事業年度の前々事業年度をいい、前々事業年度が1年未満の場合は、その事業年度開始の日の2年前の日の前日から同日以後1年を経過する日までの間に開始した各事業年度をあわせた期間とされる(消法2①十四)。基準期間の課税売上高が1千万円以下である事業者は消費税の納税義務が免除される。

2.争点

請求人は、本件課税期間において消費税法第9条の2《前年又は前事業年度等における課税売上高による納税義務の免除の特例》第1項の規定が適用されるか否か。

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