■合計所得金額

合計所得金額は、総所得金額等の金額とほぼ同じですが、1点違います。「繰越控除の対象となる損失は差し引かない」という点です。

前年の事業所得で控除しきれない純損失を本年分に繰り越したケースでの総所得金額等と合計所得金額は、次のようになります。

  • ・総所得金額等…純損失を繰越控除したの事業所得
  • ・合計所得金額…純損失を繰越控除するの事業所得

■どの所得額をどの場面で使うのか

総所得金額等と合計所得金額を使う場面を見てみましょう。

  • ●総所得金額等を使う場面

総所得金額等を使うのは、次のような場面です。

・医療費控除の控除額を計算するとき

医療費の額から「総所得金額等×5%」か「10万円」のいずれか低い金額を差し引いた金額が控除額

・ふるさと納税など寄付金控除の上限額を計算するとき
「総所得金額等×40%」か「その年に支出した特定寄附金の額」から2千円を差し引いた金額が控除額

・雑損控除の控除額を計算するとき

「差引損失額-総所得金額等×10%」か「差引損失額のうち災害関連支出の金額-5万円」のうち、いずれか多い金額が控除額

・ひとり親控除の扶養親族である子での判定

扶養している子の総所得金額等が48万円以下だと控除要件の1つを満たす

この他、住民税の所得割の非課税限度額の計算でも用います。

  • ●合計所得金額を使う場面

合計所得金額を使うのは、次のような場面です。

・配偶者控除の判定・控除額を計算するとき

納税者の合計所得金額1千万円以下、配偶者の合計所得金額が48万円以下のとき控除要件の1つを満たす

控除額は納税者の合計所得金額と配偶者の年齢で決まる

・配偶者特別控除の判定・控除額を計算するとき

納税者の合計所得金額1千万円以下、配偶者の合計所得金額が48万円超133万円以下のとき控除要件の1つを満たす

控除額は納税者・配偶者それぞれの合計所得金額で決まる

・扶養控除の判定

配偶者以外の扶養親族の合計所得金額が48万円以下のとき控除要件の1つを満たす

・ひとり親控除を受ける親(納税者)での判定

納税者の合計所得金額が500万円以下だと控除要件の1つを満たす

・寡婦控除の判定

納税者の合計所得金額が500万円以下だと控除要件の1つを満たす

・勤労学生控除の判定

勤労学生の合計所得金額が75万円以下だと控除要件の1つを満たす

・障害者控除の判定

配偶者や扶養している親族の合計所得金額が48万円以下だと要件の1つを満たす

・基礎控除の判定及び控除額の計算

合計所得金額が2千4百万円以下だと48万円控除、それを超えると徐々に控除額が減り、2千5百万円を超えると控除額0円

・住宅借入金等特別控除の判定

控除を受ける年分の合計所得金額が3千万円以下だと控除要件の1つを満たす

(令和3年1月1日以降は合計所得金額1千万円以下も対象に)

・住宅取得等資金の贈与税の非課税措置の判定

贈与を受けた年分の合計所得金額が2千万円以下だと控除要件の1つを満たす

(令和3年1月1日以降は合計所得金額1千万円以下も対象に)

・「結婚・子育て」「教育」の各資金の贈与税の非課税措置の判定

贈与を受けた年分の合計所得金額が1千万円以下だと控除要件の1つを満たす

上記の他、住民税の均等割の非課税限度額の計算に用います。