■注意点

節税効果の高いDX投資促進税制ですが、次のような注意点があります。

●大企業は適用がないことも

この制度は大企業にも中小企業にも適用されます。ただし、大企業は次のいずれにも該当しないと、この制度の税額控除はできません。以下3つのどれか1つでも合っていれば適用が受けられるわけです。

1.当期所得≦前期所得

2.継続雇用者給与等支給額>継続雇用比較給与等支給額

※「継続雇用者給与等支給額」とは、適用年度における国内の継続雇用者全員への給与等の支給額を言います。「継続雇用比較給与等支給額」とは、適用年度の前の年度における国内の継続雇用者全員への給与等の支給額です。

なお、いずれも雇用調整助成金やこれに類するものを含めます。

3.当期設備投資額>減価償却費×30%

まとめると、「前期よりも利益が低い」「新規雇用以外の従業員への給与の支給額を増やした」「多額設備投資をした」といった理由で現金が減っているにもかかわらず、業務効率化をすべく頑張ってDXに投資した大企業だからこそ、税制優遇が受けられるわけです。

●地方税での扱い

特別償却を選ぶか、税額控除を選ぶかで地方税の扱いが変わります。特別償却は、大企業や中小企業に関係なく法人住民税にも法人事業税にも適用されます。一方、税額控除は、中小企業者等の法人住民税にしか適用されません。

なお、中小企業者等は次のような法人を言います。

1.資本金の額又は主資金の額が1億円以下の法人。ただし、次のいずれかに該当する「大企業の子会社」のような法人は除く。

(1) 発行済株式又は出資の1/2以上を同一の大規模法人に所有されている

(2)  発行済株式又は出資の2/3以上を大規模法人に所有されている法人

2.資本又は出資がなく、かつ常時使用する従業員数1千人以下の法人

税額控除を選択したら、対象となる会社が上記要件に当てはまっているかどうかを確認する必要があります。