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海外取引と源泉徴収⑩ 非居住者等に不動産の賃借料を支払う場合:元国税庁国際担当官 多田恭章の海外取引に関する税金知識

事業拡大等のため新たに事務所等を借りる場合、貸主が非居住者や外国法人かどうかを確認する必要があります。非居住者や外国法人に国内にある不動産の賃貸料を支払う場合、原則として20.42%の源泉徴収をしなければなりません。

≪ケース≫
当社では、新たに都内の賃貸ビルの1室を借りることとなりました。このビルは外国法人X社が所有しているもので、当社は賃借料をX社に支払うこととなります。この場合、税務上、注意すべきことはありますか。

非居住者等に不動産の賃借料を支払う場合の源泉徴収

非居住者や外国法人(以下「非居住者等」という)から日本国内にある不動産を賃借して賃借料を支払う場合、20.42%(所得税20%、復興特別所得税0.42%)の税率で源泉徴収し、翌月10日までに納付しなければなりません。
ここで、源泉徴収の対象となる「不動産の賃貸料」の範囲は次の通りです。

① 国内にある不動産、国内にある不動産の上に存する権利の貸付けによる対価
② 採石法の規定による採石権の貸付けによる対価
③ 鉱業法の規定による租鉱権の設定による対価
④ 居住者若しくは内国法人に対する船舶若しくは航空機の貸付けによる対価

源泉徴収が不要なケース(例外規定)

この源泉徴収には例外規定があり、不動産の賃貸料のうち、土地、家屋等を自己又はその親族の居住の用に供するために非居住者等から借り受けた個人が支払うものについては源泉徴収が不要となっています。
したがって、法人が支払うものについては、使用目的に関係なく、源泉徴収が必要ということになります。

「源泉徴収の免除証明書」の提示があった場合

不動産の賃借料については源泉徴収の免除制度の適用があります。よって、非居住者等から「源泉徴収の免除証明書」の提示があった場合には、源泉徴収をする必要はありません。

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