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仮想通貨(暗号資産)の税金はいつかかる?個人・法人の課税のタイミングを解説

昨年から急激に価格が上昇した仮想通貨(暗号資産、以下本稿では「仮想通貨」)。価格が下がり始めた今、注目が集まっています。「やってみたい、でも税金が気になる」「どんなときに課税されるの?」そんな人に向けて、個人・法人それぞれの課税のタイミングを解説します。

■個人:所得税・住民税がかかるとき

個人の仮想通貨取引は、以下を押さえましょう。

●大半は雑所得、事業所得は非常に少ない

仮想通貨の利益は所得税法上、雑所得となります。ただ、後述するケースのように、支払先との関係によっては他の所得になることがあります。

投資家の中には「損益通算や損失の繰越もできる事業所得で申告したい」と考える人もいるようですが、これはかなり難しいでしょう。

「事業と言える規模で投資をし、安定的に生活の糧が得られる」「本業の売上や費用を仮想通貨で決済した」などなら事業所得で申告できますが、レアケースです。

●課税されるとき、課税されないとき

仮想通貨が課税されるのは、主に「利益を確定したとき」つまり「売買・交換・使用」のタイミングです。しかし最近は仮想通貨の投資方法が増えたので、この3つ以外も注意しなくてはなりません。

課税のタイミングをまとめると、次のようになります。取引所が国内か国外かは関係ありません。日本に住んでいるのなら、全世界の仮想通貨取引が課税対象です。

【課税されるもの】

・仮想通貨を通貨で売却した(売却)
・ビットコインでイーサリアムを買った(交換)
・ビットコインでモノ・サービスを買った(使用)
・エアドロップで価格のついている仮想通貨を入手した
・仮想通貨レンディングで利息を受け取った
・ステーキングやマイニングで仮想通貨を報酬として受け取った

【課税されないもの】

・自分名義のA口座からB口座に仮想通貨を移した(他の人に売ったりあげたりしていない)
・ハードフォークで新たな種類の仮想通貨を入手した

ハードフォークとは暗号資産の分岐をいいます。例えば、ビットコインキャッシュです。これは2017年、ビットコインのハードフォークで誕生しました。ビットコインとはまったく違うコインです。そして「誕生した瞬間」つまり取得した瞬間、ビットコインキャッシュの価値は0円です。そのため、分岐しただけのコインにかかる税金は0円になります。

●給料として受け取ったら

日本の給与は、現金払が原則です。しかし、労務上の条件をクリアすれば給料の一部を仮想通貨で支払えます。この給料払いの仮想通貨は「給与所得」です。役員・従業員としての地位に基づいて受け取るからです。

なお、支払者は仮想通貨払の分も含めて源泉徴収税額を計算しなくてはなりません。仮想通貨での支払い分は「支給時の時価」で考えます。

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