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脱ハンコのその後

押印廃止は事務効率化の点では大変歓迎すべきことだ。
押印廃止がスタートして2カ月。税務関係書類の対応はどう変わったのだろうか。

税務関係書類の押印廃止がスタートして2カ月経った。
一度決まると早いのが日本のお役所仕事のすごいところ。

あんなに根付いていた押印文化が急速になくなっている。
かく言う私も、生活の中で押印の機会がすっかりなくなった。
確定申告に始まって、生命保険の契約関係、仕事の契約書関係、最近ではコロナ対応も手伝って宅配便の受取りも脱ハンコになってきた。
残っているのはマンションの回覧板ぐらいだろうか。いいことだ。

脱ハンコの本格スタートは4月1日だったが、税務の世界では実際には1月からスタートしていた。
押印原則不要の改正について、大綱の注意書きに「改正の趣旨を踏まえ、押印を要しないこととする税務関係書類については、施行日前においても、運用上、押印がなくとも改めて求めないこととする」と明記されており、押印不要の取扱いは今年提出する確定申告から実質スタートしていたためだ。これも柔軟で大変良い対応だったと思う。

国税庁によると、ホームページに掲載している申告書等の様式については、順次、押印欄の無い様式に更新しているが、押印欄のある様式であっても一定の書類を除き押印は不要とのこと。ここで言う「一定の書類」とは、①担保提供関係書類及び物納手続関係書類のうち、実印の押印及び印鑑証明書の添付を求めている書類、②相続税及び贈与税の特例における添付書類のうち財産の分割の協議に関する書類。

税務署窓口で備置き又は配布している様式については、当面の間、既に刷成済みの押印欄のある様式も使用するが、これらについても同様の取扱いになるという。ちなみにホームページや税務署配布のすべての様式が押印欄の無いものに更新された後でも、過去に入手又は印刷した押印欄のある様式を使用することは可能とのこと。

記入ミスの訂正で二重線を引いて押印する習慣はなくならないのかな。押印欄は空欄なのに修正押印ばかり目立つという面白い申告書も増えそう。

いずれにせよ、押印廃止は事務効率化の点では大変歓迎すべきこと。導入当初の混乱もあるかもしれないけど暖かい目で見守りたい。


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著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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