○最低賃金枠、大規模賃金引上枠の新設

2021年度の最低賃金を全国平均で28円引き上げる決定がなされましたが、その影響が大きい企業に対して支援する制度が設けられています。

・最低賃金枠

最低賃金付近で雇用されている従業員が一定以上いる企業に対して、次のように補助率の引き上げがなされます。

中小企業:3/4

中堅企業:2/3

ただし、補助金上限額は次のように通常枠より低くなります。

[従業員数5人以下]  500万円

[従業員数6~20人]  1千万円

[従業員数21人以上]  1500万円

また、最低賃金枠は、審査での加点措置が行われて、通常枠などに比べて採択率において優遇されます。

申請にあたって、最低賃金枠では、通常枠での要件に加えて次のような要件が設けられています。

・2020年4月以降のいずれかの月の売上高が対前年(または前々年)の同月比で 30%以上減少していること。売上高に代えて、付加価値額の45%以上減少でも可能です。

・2020年10月から2021年6月までの間で、3カ月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること。

・大規模賃金引上枠

多くの従業員を雇用している企業に対して、最低賃金引上げの影響が大きいとして、補助金額が引き上げられます。

[従業員数101人以上]  8千万円超~1億円

大規模賃金引上枠で申請するには、補助事業実施期間の終了時点を含む事業年度から 3~5 年の事業計画期間終了までの間、事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げること、従業員数を年率平均1.5%以上(初年度は 1.0%以上)増員させることといった要件が設けられています。

なお、前回までで終了とされていた「緊急事態宣言枠」が今回も引き続き設けられています。これは、緊急事態宣言の影響を受けた企業に対して、補助率の引き上げなどがなされるものです。補助率や補助金額は「最低賃金枠」と同様になります。

緊急事態宣言枠で申請するには、通常枠の条件に加えて、2021年1月~8月のいずれかの月の売上高が対前年(または前々年)の同月比で30%以上減少していることが求められます。