それぞれの項目についてポイントをご説明します。
(1)補助対象事業としての適格性
売上高の減少など補助対象事業要件を満たしているかどうかですので、これを満たしていないとそもそも採択の対象にならないと思われます。
(2)事業化点
ここでは、想定する顧客規模が投資に見合うかどうかという観点が特に重要でしょう。事業再構築補助金のホームページに、「第1回公募を振り返って~事業計画作成のアドバイス~」という動画が公開されています。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/movie.php
そこで、中小企業庁の方が第1回公募を振り返って説明されておりますが、「顧客規模が分からず投資対効果が測れない事業計画が8割あった」と話をされています。裏を返せば、これについてしっかり説明できればかなり採択が近づくと言えるでしょう。対象とする市場規模がどの程度かを示し、その中でどれくらいのシェアや件数を目指すのか、顧客を獲得するためにどのような取り組みをしているのかを具体的に記載することが求められます。市場規模を記載するにあたっては、統計データなどを用いて客観的に示すことも重要です。
(3)再構築点
ここでは、「事業再構築指針」を満たしている旨を明確に示すことが重要です。
(参考)事業再構築指針の手引き
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/shishin_tebiki.pdf
手引きでは、事業再構築の類型ごとに必要なる要件が示されています。たとえば、新分野展開では「製品等の新規性要件」、「市場の新規性要件」、「売上高10%要件」の3つの要件があります。事業計画書の中で、それぞれの要件ごとに、今回の申請が要件を満たしている理由を記載します。
また、自社の強みや市場ニーズを踏まえた取り組みであるかどうかも審査項目に入っています。事業計画書の項目として、自社の「強み・弱み、機会・脅威」を記載するように求められておりますので、いわゆるSWOT分析をしますが、その上で、強みを活かして機会を捉えられる事業であると示します。クロスSWOT分析(図)での「強み×機会」にあたります。

単にSWOT分析をするだけでなく、そこに記載した強みや機会を活かす事業である旨を説明します。
(4)政策点
先端的なデジタル技術や低炭素技術の活用などが挙げられており、これらに該当するのであれば事業計画書に記載しやすいでしょう。しかし、事業内容によっては当てはまらないと思われるかもしれません。その場合でも、政策点の中の「新型コロナウイルスが事業環境に与える影響を乗り越えて V字回復を達成するために有効な投資」である旨は訴求できると思います。また、雇用の創出や地域の事業者との取引増加などによって、地域への経済的波及効果があるのではないでしょうか。可能な限り関連する内容を見出して、事業計画書に盛り込んでいきましょう。
(5)加点項目
売上減少などが該当する場合、申請して加点を得たいものです。
採択された事業計画書には、上記の審査項目別に記載ページや記載内容をまとめている例もありました。審査員は限られた時間で多くの計画書を審査しますので、このように伝わりやすくする工夫が有効でしょう。



